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新規がん治療法の開発で契約締結-エーザイ米子会社とBMS

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2018年12月20日 AM11:45

次世代抗がん剤の研究を行うエーザイの米国子会社「H3」

エーザイ株式会社は12月17日、米ブリストル・マイヤーズスクイブ社()とエーザイの米国研究子会社であるH3 Biomedicine, Inc.(H3)が、H3のRNAスプライシングプラットフォームを用いたがんの新規治療法の開発について、複数年にわたる共同研究契約を締結したことを発表した。

H3は、米国マサチューセッツ州ケンブリッジを拠点とするバイオファーマで、2010年12月にエーザイの米国事業会社であるEisai Inc.の子会社として設立された。統合データベースに基づいたデータサイエンス、ヒューマンバイオロジー、最新の有機合成化学を活用したプレシジョンメディシンである次世代抗がん剤の探索研究および開発を行っている。また、RNAの恒常性の変化ががんに与える影響について、豊富な知識を有しており、RNAスプライシングプラットフォームから見出された最初の化合物について、すでに臨床導入を達成している。

RNAスプライシングの変調で免疫ががん細胞を攻撃

今回の共同研究は、RNAスプライシングを変調させることにより、免疫システムががん細胞を攻撃できるようにするファースト・イン・クラスの治療法の開発を目指すもの。同契約に基づき、H3とBMSは、H3のRNAスプライシングプラットフォームを活用した免疫療法を共同で開発する。

BMSは、この共同研究により見出された化合物の開発と製品化を行い、H3は契約一時金を受領するとともに、開発、薬事、販売マイルストンペイメントおよび上市後には売上収益に応じた一定のロイヤルティを受領する予定。エーザイは、共同研究の成果として見出された化合物について、共同開発および共同販売をする選択肢を有している。

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