医療従事者の為の最新医療ニュースや様々な情報・ツールを提供する医療総合サイト

QLifePro > 医療ニュース > 医療 > 筋ジストロフィー症の発症に関わる糖鎖構造も明らかに-都長寿研ほか

筋ジストロフィー症の発症に関わる糖鎖構造も明らかに-都長寿研ほか

読了時間:約 1分9秒
このエントリーをはてなブックマークに追加
2016年10月20日 PM01:00

18種類のうち未解明の1種「」の機能を解明

東京都健康長寿医療センターは10月17日、先天性筋ジストロフィー症の原因遺伝子「TMEM5」の機能を解明し、発症に関わる糖鎖の構造を明らかにしたと発表した。この研究は、同センターの遠藤玉夫副所長、萬谷博研究副部長と、理化学研究所の山口芳樹チームリーダーらの共同研究グループによるもの。研究成果は、米国生化学会誌「The Journal of Biological Chemistry」オンライン版に10月12日付で掲載された。


画像はリリースより

先天性筋ジストロフィー症は、全身の筋力が低下する遺伝子疾患で、厚生労働省指定の難病。研究グループはこれまで、糖鎖異常を原因とする先天性筋ジストロフィー症を発見、発症メカニズムの研究を行ってきたという。糖鎖異常の原因遺伝子は18種類見つかっており、すでに17種の機能が解明されているものの、これらの遺伝子が作る糖鎖構造には未解明部分があり、残る1種の原因遺伝子TMEM5の機能とこれにより作られる糖鎖構造の完全解明が期待されていた。

筋ジストロフィー症の病態解明、治療法開発に期待

今回、研究グループは、TMEM5がこれまで解明されていなかった部分の糖鎖をつくる糖転移酵素であることを明らかにした。さらに、NMR(核磁気共鳴)法を用いてTMEM5により作られる糖鎖構造を詳細に解析、先天性筋ジストロフィー症の発症に関わる糖鎖の完全な構造を明らかにした。この糖鎖は、脳と筋肉の発達や機能において重要な働きをしていると考えられるという。

今回の研究により、これまで部分的にしかわかっていなかった糖鎖構造が完全に明らかになり、先天性筋ジストロフィー症の病態解明や治療法開発など、研究の飛躍的な進歩が期待されると、研究グループは述べている。

このエントリーをはてなブックマークに追加
 

同じカテゴリーの記事 医療

  • 大腸上皮細胞に発現する「E-NTPD8」が大腸炎の重症化を防ぐことを発見-阪大
  • ASD児で共同注意異常と知能が関連、知的能力障害の有無と無関係に-金沢大
  • 高再発リスク腎臓がんに対する術後ペムブロリズマブ、無病生存期間を延長-富山大ほか
  • 精神的ストレスが海馬の神経新生に影響、既存抗うつ薬でマウス病態改善-東京理科大
  • 新型コロナ流行下で進行したステージでの大腸がん診断数「増」傾向-横浜市立大