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【骨太方針原案】創薬力の基盤強化を強調-費用対評価拡大検討も

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2025年06月09日 AM10:20

政府は6日の経済財政諮問会議で、「経済財政運営と改革の基本方針2025(骨太方針)」の原案を示した。創薬力強化に向け、新設される「革新的医薬品等実用化支援基金」の対象拡充による創薬シーズの実用化支援、費用対効果評価制度の対象範囲拡大や実施体制強化、薬価制度上の活用等を検討することなどを盛り込んだ。

原案では「創薬力強化とイノベーション推進」の項目を設け、具体的施策として、改正医薬品医療機器等法の施行により設置する革新的医薬品等実用化支援基金の対象拡充を検討し、創薬シーズの実用化を支援するほか、国民負担軽減と創薬イノベーションを両立する薬価上の評価、承認審査・相談体制の強化、バイオ医薬品を含む医薬品の製造体制整備や人材育成・確保により、国際水準の研究開発環境を実現してドラッグラグ・ロスの解消に向けた対応を進めるとした。

また、新規ファーストインヒューマン(FIH)試験実施施設など国際水準の治験・臨床試験実施体制を整備する。

医薬品の安定供給に向けてサプライチェーンの強靭化、感染症による急激な需要増加対策として、基礎的医薬品等の足下の供給不足に対応することも明記。少量多品目構造解消に向けた後発品業界の再編推進、バイオシミラーについても国内生産体制の整備、製造人材の育成・確保を行い、使用を促すとした。

医薬品・検査薬のさらなるスイッチOTC化などセルフメディケーションを推進しつつ、薬剤自己負担の見直しも検討するとした。

イノベーション推進や現役世代の保険料負担への配慮の観点から、費用対効果評価制度の対象範囲拡大や実施体制強化、適切な評価手法の検討と合わせ、薬価制度上の活用や診療上の活用といった方策も検討するほか、医療費適正化の観点から地域フォーミュラリの普及にも取り組む。

リフィル処方箋の普及・定着、多剤重複投薬の適正化を進めると共に、保険外併用療養費制度の対象範囲拡大や保険外診療部分を広くカバーし、公的保険を補完する民間保険の開発を促すとした。

 

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