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バイエル 結腸・直腸癌の治療薬「レゴラフェニブ」承認申請が優先審査に

読了時間:約 1分14秒
2012年09月15日 AM09:00
米国に続き、優先審査

バイエル薬品株式会社は、厚生労働省に7月末に行った、「」の承認申請が、優先審査の対象に指定されたと発表しました。

日本の大腸癌(結腸・直腸癌)患者数は増え続け、毎年4万人以上が亡くなり、がんによる死亡の第3位となり、年間約10万人が新たに大腸癌と診断されていますが、進行性大腸癌の患者には限られた治療選択肢しかありません。この「レゴラフェニブ」が承認されれば、新たな選択肢の道が患者に開かれることになります。

なお、「レゴラフェニブ」は、2012年4月に米国、同年5月に欧州連合(EU:European Union)でそれぞれ転移性大腸癌の適応で承認申請が行われ、米国食品医薬品局(:Food and Drug Administration)は、6月に優先審査の指定としました。

第Ⅲ相臨床試験CORRECTで、良好な結果を示す

日本の20施設を含め、世界中で行われた国際共同第Ⅲ相臨床試験CORRECT(Colorectal cancer treated with regorafenib or placebo after failure of standard therapy)では、「レゴラフェニブとベストサポーティブケア(BSC: best supportive care)」を併用した場合では、「プラセボとBSC」の併用群と比べ、全生存期間と無増悪生存期間の有意な延長を示しました。

CORRECT試験には、承認薬剤による標準治療施行後に病勢進行が認められた日本人100人を含む転移性大腸癌患者760人が登録しました。そして、「レゴラフェニブとBSC」の併用群と、「プラセボとBSC」併用群に無作為割付され、BSCのもと、レゴラフェニブ160 mg(またはプラセボ)を1日1回3週間投与した後、1週間休薬するサイクルで投与が行われました。

▼外部リンク

バイエル薬品株式会社
http://byl.bayer.co.jp/scripts/pages/

 

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