医療従事者の為の最新医療ニュースや様々な情報・ツールを提供する医療総合サイト

QLifePro > 医療ニュース > 医薬品・医療機器 > trastuzumab deruxtecan、乳がん患者対象の2つのP3試験を開始-第一三共

trastuzumab deruxtecan、乳がん患者対象の2つのP3試験を開始-第一三共

読了時間:約 1分28秒
このエントリーをはてなブックマークに追加
2018年09月28日 AM11:30

グローバルP2試験DESTINY-Breast01は患者登録完了

第一三共株式会社は9月26日、乳がん患者を対象としたtrastuzumab deruxtecan( デルクステカン)の2つのグローバル第3相臨床試験(試験名:DESTINY-Breast03およびDESTINY-Breast02)において、最初の患者への投与を開始し、また、グローバル第2相臨床試験(試験名:DESTINY-Breast01)において、患者登録を完了したと発表した。

trastuzumab deruxtecanは、HER2に対する抗体薬物複合体(ADC)。HER2陽性の転移性乳がんの治療ガイドラインは、一次治療としてトラスツズマブとペルツズマブなどの併用療法を推奨している。一次治療後に病勢進行となった場合の二次治療として推奨されている抗HER2療法はT-DM1(トラスツズマブにエムタンシンを結合させたADC)のみ。T-DM1による治療後に病勢進行となった場合、現在、限られた治療法しかない。

2つの試験で計1,000名以上を登録予定

DESTINY-Breast03は、トラスツズマブなどの前治療を受けたHER2陽性の再発・転移性乳がん患者を対象としたグローバル第3相臨床試験で、同剤投与群とT-DM1投与群の安全性と有効性を比較評価する。主要評価項目は無増悪生存期間、副次評価項目は全生存期間、全奏効率、奏効期間など。安全性の評価項目は、重篤な有害事象、有害事象など。日本、北米、欧州、アジアにおいて約500名の患者を登録する予定。

DESTINY-Breast02は、T-DM1を含む前治療を受けたHER2陽性の再発・転移性乳がん患者を対象としたグローバル第3相臨床試験。同剤投与群と治験医師選択薬投与群の安全性と有効性を比較評価する。主要評価項目は無増悪生存期間、副次評価項目は全生存期間、全奏効率、奏効期間など。安全性の評価項目は、重篤な有害事象、有害事象など。日本、北米、南米、欧州、アジアにおいて約600名の患者を登録する予定。

患者登録が完了したDESTINY-Breast01は、T-DM1を含む前治療を受けたHER2陽性の再発・転移性乳がん患者を対象としたグローバル第2相臨床試験。主要評価項目は全奏効率で、日本、北米、欧州、アジアにおいて約230名の患者登録を完了したという。

このエントリーをはてなブックマークに追加
 

同じカテゴリーの記事 医薬品・医療機器

  • アレセンサ、ALK陽性早期非小細胞肺がん初の術後補助療法でFDA承認-中外
  • 全身型重症筋無力症治療薬ヒフデュラ配合皮下注を発売-アルジェニクス
  • バビースモ、網膜色素線条P3試験で主要評価項目達成-中外
  • 婦人科疾患の診断や不妊治療に有用な免疫検査パネルを発売-シスメックスほか
  • 新型コロナの次世代 mRNA ワクチン「コスタイベ筋注用」、国内第Ⅲ相試験で既存オミクロン株対応2価ワクチンに対する優越性検証を達成-Meiji Seika ファルマ