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IAVIとディナベックが新しいエイズワクチン候補の臨床試験がアフリカで開始したと発表

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2013年04月05日 PM05:13

つくば市、ニューヨーク市、4月2日

IAVI(イアヴィ)、国際エイズワクチン推進構想とディナベック株式会社(以下、ディナベック社)は、両者が共同で開発したエイズワクチン候補が臨床試験の第1相に入ったことを本日発表した。

(Wikiメディアより引用)

IAVIとディナベック社は、国立感染症研究所(以下、感染研)と東京大学医科学研究所(以下、東大医科研)の協力も得て、センダイウイルスベクターを使いエイズワクチンを開発する共同開発契約を2007年に結んでいた。

今回試験されるエイズワクチン候補は、ディナベック社と当時東大医科研教授であった永井美之博士とで共同開発のセンダイウイルスベクター技術を利用し、「HIV」のgag蛋白遺伝子を抗原とする、SeV-Gと呼ばれるワクチン。

臨床試験の概要

臨床試験はアフリカ・ルワンダにある、米国エモリー大学のHIV予防研究所であるプロジェ・サンフランシスコで開始。続いて、チェルシー・アンド・ウエストミニスター病院に属するセント・スティーブン・センター(ロンドン)と、東アフリカ地域の研究所でも認可が下り次第開始される予定。

この臨床試験はセンダイウイルスベクターを使った新しいワクチン候補の安全性と副作用の有無、さらにエイズウイルス(HIV)に対する免疫反応を調べる。

単独投与と免疫反応を強化するためIAVIなどによって開発された「Ad35-GRIN」とよばれる別のワクチン候補との併用投与が試みられる。Ad35-GRINの安全性と耐性はすでに臨床試験で実証されている。

センダイウイルスベクター・ワクチンの経鼻接種により、サルをSIV(エイズに似た症状をサルに引き起こす免疫不全ウイルス)から予防できることを証明した俣野哲朗博士(ディナベック社と共同で同ワクチンの開発を推進してきた。感染研エイズ研究センター長・東大医科研教授)の研究グループは引き続き研究を展開中。(佐々木理恵)

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