医療従事者の為の最新医療ニュースや様々な情報・ツールを提供する医療総合サイト

QLifePro > 医療ニュース > 医薬品 > キイトルーダ、進行肺がんを対象とする試験について、事後解析の全生存期間データ公表-米メルク

キイトルーダ、進行肺がんを対象とする試験について、事後解析の全生存期間データ公表-米メルク

読了時間:約 1分32秒
このエントリーをはてなブックマークに追加
2019年04月11日 PM02:30

肝転移または脳転移がある進行非扁平上皮非小細胞肺がん患者が対象

米メルク社は4月1日、抗PD-1抗体「(R)」(一般名:)の第3相試験KEYNOTE-189の結果より、肝転移または脳転移のある患者を対象とする事後解析データを初めて公表した。

PD-L1発現にかかわらず、EGFR遺伝子変異またはALK融合遺伝子を伴わない進行非扁平上皮非小細胞肺がん()患者を対象として、KEYTRUDAとペメトレキセド(ALIMTA(R))およびシスプラチンまたはカルボプラチンとの併用療法を評価するKEYNOTE-189試験の事後解析データは、2019年米国癌学会(AACR)の年次総会で口頭発表された。また、治療歴のある進行小細胞肺がん(SCLC)患者を対象としてKEYTRUDAを評価する第2相試験KEYNOTE-158および第1b相試験KEYNOTE-028の統合解析データは、AACRのプレナリーセッションおよび記者会見で発表された。

肝転移患者では38%、脳転移患者では59%の死亡リスクが減少

KEYNOTE-189試験は、未治療の転移性非扁平上皮NSCLC患者616名を対象に、KEYTRUDAとペメトレキセドおよびシスプラチンまたはカルボプラチンの併用療法群(410例)と、ペメトレキセドおよびシスプラチンまたはカルボプラチンのみを投与した群(206例)とを比較した、無作為化二重盲検プラセボ対照ピボタル第3相試験。EGFR遺伝子変異またはALK融合遺伝子を伴わず、進行がんに対する全身治療を受けたことのない患者を対象に行われた。

KEYNOTE-158試験およびKEYNOTE-028試験は、標準治療後に進行した、SCLCを含む種々の進行固形がん患者に対するKEYTRUDAの単独療法を評価する非盲検非無作為化マルチコホート試験。KEYNOTE-158試験にはPD-L1発現にかかわらず進行SCLC患者が含まれ、KEYNOTE-028試験には腫瘍にPD-L1発現の認められる(combined positive score[CPS] ≧1)SCLC患者が含まれている。観察期間の中央値は7.7か月(範囲:0.5〜48.7か月)だった。

AACR2018で発表された主要解析では、PD-L1発現にかかわらず、KEYTRUDAとペメトレキセドおよびプラチナ製剤による化学療法により、全生存期間(OS)に統計学的に有意で臨床的に意味のある改善が見られ(HR=0.49[95%CI, 0.38-0.64]; p<0.00001)、死亡リスクは化学療法のみの場合と比較して半減。無増悪生存期間(PFS)も化学療法のみの場合と比較して、有意に改善した(HR=0.52[95%CI, 0.43-0.64]; p<0.00001)。

ベースライン時に肝転移や脳転移が認められた患者に対し、KEYTRUDAを化学療法と併用した結果を評価

今回の事後解析の目的は、ベースライン時に肝転移(16%、66例)または脳転移(18%、73例)が認められた患者に対し、KEYTRUDAを化学療法と併用した場合の結果を評価することだった(観察期間の中央値は18.7か月)。この結果によると、KEYTRUDAと化学療法の併用療法では、化学療法のみの場合と比較して死亡リスクが肝転移のある患者では38%(HR=0.62[95%CI, 0.39-0.98])、脳転移のある患者では59%(HR=0.41[95%CI, 0.24-0.67])減少した。KEYTRUDAと化学療法の併用ではPFSも改善し、化学療法のみの場合と比較して進行または死亡リスクが肝転移のある患者で48%(HR=0.52[95%CI, 0.34-0.81])、脳転移のある患者では58%(HR=0.42[95%CI, 0.27-0.67])減少した。なお、これらの解析では、多重性は調整されていない。

KEYNOTE-158試験(64例)およびKEYNOTE-028試験(19例)の統合解析データでは、2レジメン以上の前治療後に疾患進行した患者にKEYTRUDAを投与。盲検下独立判定機関(BICR)がRECIST v1.1に基づいて判定したKEYTRUDAの全奏効率(ORR)は19.3%(95%CI, 11.4-29.4)で、完全奏効は2例、部分奏効は14例だった(標的病変は合計で最大10病変かつ臓器ごとに最大5病変までとする)。半数以上(16例中9例)の患者で奏効期間が18か月以上持続。奏効期間(DOR)の中央値は未到達だった(範囲:4.1-35.8+)。OSの中央値は7.7か月(95%CI, 5.2-10.1)で12か月および24か月OS率はそれぞれ34.3%、20.7%だった。PFSの中央値は2.0か月(95%CI, 1.9-3.4)で12か月および24か月PFS率はそれぞれ16.9%、13.1%だった。

KEYNOTE-158試験およびKEYNOTE-028試験のデータは、KEYTRUDAのSCLCに対する初の承認申請の根拠となるもの。この生物製剤追加承認申請(sBLA)は、米国食品医薬品局(FDA)の優先審査品目として受理され、処方薬ユーザー・フィー法(PDUFA)の審査完了予定日は2019年6月17日に指定されている。
(QLifePro編集部)

このエントリーをはてなブックマークに追加
 

同じカテゴリーの記事 医薬品

  • フォシーガ、左室駆出率が低下した心不全対象P3試験の追加解析で一貫した効果-英AZ
  • トリンテリックス、うつ病・うつ状態の適応で発売-武田薬品
  • パーキンソン病治療剤「エクフィナ」発売開始、wearing off現象改善-エーザイ
  • 慢性心不全に対するHCNチャネル遮断薬「コララン錠」発売-小野薬品
  • ウパダシチニブ、活動性関節症性乾癬患者対象P3試験の主要データを公表-アッヴィ