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オレンシア、関節リウマチにおける関節の構造的損傷の防止に係る一部変更承認を申請—小野薬品

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2019年03月13日 PM12:45

共刺激シグナルを阻害してT細胞活性化を抑制する生物学的製剤

小野薬品工業株式会社は3月11日、T細胞選択的共刺激調節剤「(R)点滴静注用250mg」、「オレンシア皮下注125mg シリンジ1mL」 および「オレンシア皮下注125mgオートインジェクター1mL」(一般名:《遺伝子組換え》)について、既承認の関節リウマチの効能・効果へ関節の構造的損傷の防止に関する記載を追加する製造販売承認事項一部変更承認申請を行ったと発表した。同社は、2011年9月21日、ブリストル・マイヤーズ スクイブ株式会社とともに、同剤を日本において共同で開発および販売促進する契約を締結し、2013年6月4日より共同での販売促進活動を開始していた。

同剤は、ヒト細胞傷害性Tリンパ球抗原-4(CTLA-4)の細胞外ドメインとヒトIgG1のFcドメインより構成された遺伝子組換え可溶性融合タンパク質。抗原提示細胞表面のCD80およびCD86に特異的に結合することで、T細胞の活性化を抑制し、関節リウマチの症候および症状、身体機能、健康関連の生活の質の改善作用を発揮する生物学的製剤。

日本では、2010年7月に点滴静注用製剤が既存治療で効果不十分な関節リウマチの治療薬として製造販売承認を取得。2013年6月には皮下注シリンジ製剤、2016年2月には皮下注オートインジェクター製剤の承認を取得した。また、2018年2月に点滴静注用製剤が多関節に活動性を有する若年性特発性関節炎の効能・効果で追加承認を取得している。

メトトレキサートの併用療法で有効性及び安全性を評価

今回の申請は、2010年7月に国内で「(既存治療で効果不十分な場合に限る)」の適応で承認された際の承認条件に対応するため、国内で実施した多施設共同ランダム化二重盲検プラセボ対照製造販売後臨床試験(IM101-338試験)、および海外で実施した多施設共同ランダム化評価者盲検実薬対照第3b相試験(IM101-235試験)の結果に基づくもの。

IM101-338試験では、同剤とメトトレキサートの併用療法とメトトレキサートの単剤療法の2つの投与群について、有効性及び安全性を評価。同剤とメトトレキサートの併用療法群は、メトトレキサートの単剤療法群と比較して、主要評価項目である投与開始24週後の手足のX線画像スコア(modified Total Sharp Score)のベースラインからの変化量において、統計学的に有意な差を示した。両試験の安全性の解析結果から、既に明らかとなっているリスク以外に、新たな安全性上の問題は示唆されなかった。

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