医療従事者の為の最新医療ニュースや様々な情報・ツールを提供する医療総合サイト

QLifePro > 医療ニュース > 医薬品・医療機器 > 血友病A治療薬「ヘムライブラ皮下注」の発売を開始-中外製薬

血友病A治療薬「ヘムライブラ皮下注」の発売を開始-中外製薬

読了時間:約 58秒
このエントリーをはてなブックマークに追加
2018年05月24日 PM12:15

インヒビターを保有する血友病Aにおける出血傾向の抑制を効能・効果に

中外製薬株式会社は5月22日、抗血液凝固第IXa/X因子ヒト化二重特異性モノクローナル抗体血液凝固第8因子機能代替製剤「(R)皮下注30mg、同60mg、同90mg、同105mg、同150mg」の販売を開始したことを発表した。

ヘムライブラは、「血液凝固第8因子に対するインヒビターを保有する先天性血液凝固第8因子欠乏患者()における出血傾向の抑制」を効能・効果として、3月23日に製造販売承認を取得。インヒビターを保有しない血友病Aに対しては、2018年4月に承認申請を行っている。

日本国内の先天性血友病A患者約5,000人への効果に期待

ヘムライブラは、独自の抗体改変技術を用いて創製されたバイスペシフィック抗体。同剤は活性型第9因子と第10因子に結合し、血友病Aで欠損または機能異常をきたしている第8因子の補因子機能を代替する。自己注射が可能な週1回の皮下投与により、インヒビターが生じた血友病Aにおいて出血の抑制を実現できる抗体医薬品として期待されている。

先天性血友病Aは、血液凝固第8因子の先天的な欠乏もしくは機能異常により、血液凝固反応が正常に進まず、重篤な出血症状が反復して生じる疾患。日本では約5,000人が先天性血友病Aを有すると報告されている。現在の標準治療は第8因子製剤の定期補充療法だが、重症型の先天性血友病Aの25~30%において、治療効果を減弱するインヒビターの発現が認められる。

このエントリーをはてなブックマークに追加
 

同じカテゴリーの記事 医薬品・医療機器

  • 全身型重症筋無力症治療薬ヒフデュラ配合皮下注を発売-アルジェニクス
  • バビースモ、網膜色素線条P3試験で主要評価項目達成-中外
  • 婦人科疾患の診断や不妊治療に有用な免疫検査パネルを発売-シスメックスほか
  • 新型コロナの次世代 mRNA ワクチン「コスタイベ筋注用」、国内第Ⅲ相試験で既存オミクロン株対応2価ワクチンに対する優越性検証を達成-Meiji Seika ファルマ
  • SGLT2阻害薬、糖尿病関連腎臓病の進行を抑える新たな仕組みを発見-岡山大ほか