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オプジーボ/ヤーボイ併用療法、根治切除不能な悪性黒色腫で申請-小野薬品とBMS

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2017年10月04日 PM01:00

抗PD-1抗体「オプジーボ」と抗CTLA-4抗体「

小野薬品工業株式会社とブリストル・マイヤーズ スクイブ株式会社は9月29日、ヒト型抗ヒトPD-1モノクローナル抗体「オプジーボ(R)点滴静注20mg、100mg」(一般名:ニボルマブ)とヒト型抗ヒトCTLA-4モノクローナル抗体「ヤーボイ(R)点滴静注液50mg」(一般名:イピリムマブ)について、根治切除不能な悪性黒色腫に対する両剤の併用療法に係る製造販売承認事項一部変更承認申請を行ったと発表した。

オプジーボは、PD-1とPD-1リガンドの経路を阻害することで身体の免疫系を利用して抗腫瘍免疫応答を再活性化するPD-1。国内では、小野薬品が2014年9月に根治切除不能な悪性黒色腫の治療薬として発売。その後、2015年12月に切除不能な進行・再発の非小細胞肺がん、2016年8月に根治切除不能または転移性の腎細胞がん、2016年12月に再発または難治性の古典的ホジキンリンパ腫、2017年3月に再発または遠隔転移を有する頭頸部がん、2017年9月にがん化学療法後に増悪した治癒切除不能な進行・再発の胃がんに対する承認を取得した。

ヤーボイは、細胞傷害性Tリンパ球抗原-4()に結合する遺伝子組み換えヒトモノクローナル抗体。CTLA-4と結合し、CTLA-4とそのリガンドであるCD80/CD86との相互作用を阻害する。CTLA-4が阻害されると、腫瘍浸潤エフェクターT細胞の活性化と増殖などの、T細胞の活性化と増殖が促されることがわかっている。国内では、2015年7月に、根治切除不能な悪性黒色腫を適応とする製造販売承認を取得した。

化学療法未治療の根治切除不能な悪性黒色腫患者で併用可能に

今回の申請は、化学療法未治療の根治切除不能な悪性黒色腫患者に対するオプジーボとヤーボイの併用療法を可能とするもの。未治療の根治切除不能または再発の進行期悪性黒色腫の患者を対象に国内で実施した第2相非盲検非対照試験(ONO-4538-17)および未治療の進行期悪性黒色腫の患者を対象に海外で実施された第3相無作為化二重盲検試験(Checkmate-067)の結果に基づくものだ。

同申請は、現在、それぞれの単剤で承認されている用法・用量に加え、両剤を併用する場合の用法・用量の追加についてのものとなる。なお、国内で実施したONO-4538-17試験での用法・用量は、「オプジーボ1回1mg/kg(体重)およびヤーボイ1回3mg/kg(体重)を3週間間隔で4回点滴静注、その後、オプジーボ1回3mg/kg(体重)を2週間間隔で点滴静注」となっている。(横山香織)

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