医療従事者の為の最新医療ニュースや様々な情報・ツールを提供する医療総合サイト

QLifePro > 医療ニュース > 医療 > 立教大 触覚情報が視覚情報を阻害することを発見

立教大 触覚情報が視覚情報を阻害することを発見

読了時間:約 51秒
このエントリーをはてなブックマークに追加
2013年12月27日 AM06:30

画面上の図形を判断する実験で

立教大学は12月16日、触覚情報が視覚情報を抑制することを見いだしたことを発表した。これは立教大学現代心理学部・日高聡太准教授と立教大学大学院現代心理学研究科博士後期課程・井手正和氏の研究によるもの。英オンライン科学雑誌「Scientific Reports」に12月13日付で掲載されている。

(画像はプレスリリースより)

この研究では、8~10名の実験参加者に対し左斜め、または右斜めの縞模様を持つ図形を画面上に提示。その模様を判断させた結果、画面に瞬間的に図形を提示すると同時に人差し指に振動を与えたところ、図形が見えにくくなることが発見された。図形と手の空間的な位置が一致している場合や、図形に対して手への振動のタイミングが少し遅れる場合に、もっとも見えにくくなることも見いだされたという。

感覚代行技術の開発加速に期待

今回の研究成果は、異なる感覚器官からの情報を脳が統合するメカニズムについての発見となる。プレスリリースでは

この研究成果によって、今後、脳における異種感覚統合メカニズムの解明や、異種感覚間統合を利用した感覚代行技術の開発を大幅に加速することができると考えられます。(立教大学 プレスリリースより引用)

と述べられている。(小林 周)

▼外部リンク

立教大学 プレスリリース
http://www.rikkyo.ac.jp/news/2013/

このエントリーをはてなブックマークに追加
TimeLine: ,
 

同じカテゴリーの記事 医療

  • 先天性難聴の頻度や原因、15万人の出生児で大規模疫学調査-信州大
  • 骨再生作用/抗炎症効果を兼ね備えた新たな生体活性ガラスを開発-東北大
  • 脳卒中患者の物体把持動作に「感覚フィードバック」が重要と判明-畿央大ほか
  • 肝線維化の治療薬候補を同定、iPS細胞から誘導の肝星細胞で-東大ほか
  • 「ストレス造血時」における造血幹細胞の代謝調節を解明-東北大ほか