医療従事者の為の最新医療ニュースや様々な情報・ツールを提供する医療総合サイト

QLifePro > 医療ニュース > 医療 > 悪性の鉄分が犯人!中皮腫の原因を名古屋大学が解明

悪性の鉄分が犯人!中皮腫の原因を名古屋大学が解明

読了時間:約 1分
このエントリーをはてなブックマークに追加
2012年08月10日 PM01:00
名古大がアスベストによる中皮腫の発症原因を解明!

、豊国伸哉教授らの研究グループががアスベスト(石綿)による中皮腫の発症原因は悪性の鉄分が体内に過剰蓄積されるのが原因だとラットを使った実験で解明したという。

英科学誌に掲載

8月3日の「ジャーナル・オブ・パソロジー」の電子版に研究成果が掲載され、

「既に石綿を吸入した患者の中皮腫発症予防治療開発や早期発見につながる可能性がある」

と豊国教授がコメントしたという。

また、今年の5月10日に開催されたセミナーでは豊国教授の「過剰鉄による発がん機構の解明」の要旨が名古屋大の公式HPに掲載されている。(下記の外部リンク、豊國伸哉 先生 (キャンサーサイエンスコース 第2回)終了を参照)

中皮腫とは?

中皮腫とは中皮細胞由来の腫瘍の総称で悪性と良性のものがある。発生場所は胸膜が多く、悪性胸膜中皮腫として知られている。

建造物の解体などでアスベストの粉じんを吸引、後に中皮腫を発症した被害者や、その遺族が国に損害賠償を求める訴訟を起こすなど大きな社会問題になっている。

▼外部リンク

豊國伸哉 先生 (キャンサーサイエンスコース 第2回)終了
http://w3serv.nagoya-u.ac.jp/coemed/jp/education/reports/special/cancer/-2-2/

名古屋大学:アスベストによる中皮腫発がん機構の解明
http://www.nagoya-u.ac.jp/research/pdf/activities/20120804_med.pdf?20120809

このエントリーをはてなブックマークに追加
 

同じカテゴリーの記事 医療

  • OTULIN関連自己炎症症候群の常染色体顕性遺伝形式発症を確認、世界初-横浜市大ほか
  • 膵がん、線維化形成に関与するタンパク質ROCK2を同定-岡山大ほか
  • EYS関連網膜色素変性に視細胞変性への光暴露が関与、ヒトiPS細胞で解明-理研ほか
  • NGLY1欠損症、オキシトシン治療でモデルマウスのけいれん様症状抑制-理研ほか
  • 汗孔角化症、FDFT1遺伝子のエピゲノム異常が発症に関わることを発見-神戸大ほか