医療従事者の為の最新医療ニュースや様々な情報・ツールを提供する医療総合サイト

QLifePro > 医療ニュース > 医療 > 結核集団感染で3人死亡 認知症のため症状を訴えることができず感染広がる 東京青梅病院

結核集団感染で3人死亡 認知症のため症状を訴えることができず感染広がる 東京青梅病院

読了時間:約 50秒
このエントリーをはてなブックマークに追加
2012年07月11日 AM09:00
これ以上の拡大の心配はなし

東京青梅病院で、結核の集団感染が発生していることが分かりました。

感染者は、入院患者や職員計78人で、そのうち10人が発病し、60代の患者3人が死亡しました。

東京都福祉保健局では、現在、感染の恐れがある患者は入院治療をしているため、これ以上感染が広がる心配はないとしています。

認知症のため、訴えが少なく、症状の把握が難しかった

病院側は、感染が広がった原因について、最初に症状が出た患者に病棟内を徘徊する行為があり、また、他の入院患者が日中過ごすことが多いホールで、同じく過ごすことが多かった点と、入院患者らは認知症のため、症状を訴えることが少なく、周囲が発病に気がつきにくかった点などを上げています。

都内では、年間3000人以上の結核患者が発生しています。保健局では、今回認知症であることから、症状を訴えることができず、病院職員が発病に気がつくことが遅れたことを重視し、福祉施設などに施設内の入所者・職員等に、適切な健診を行うことや、咳や痰が2週間以上続く場合など、結核が疑われる症状があれば、直ちに医療機関を受診し、結核の早期発見・感染予防に努めて欲しいと通知を出しました。

▼外部リンク

東京都福祉保健局
http://www.fukushihoken.metro.tokyo.jp/

東京青梅病院
http://www.tokyo-ome-hp.jp/

このエントリーをはてなブックマークに追加
 

同じカテゴリーの記事 医療

  • 肝線維化の治療薬候補を同定、iPS細胞から誘導の肝星細胞で-東大ほか
  • 「ストレス造血時」における造血幹細胞の代謝調節を解明-東北大ほか
  • 食道扁平上皮がんで高頻度のNRF2変異、がん化促進の仕組みを解明-東北大ほか
  • 熱中症搬送者、2040年には日本の都市圏で2倍増の可能性-名工大ほか
  • 日本人がアフターコロナでもマスク着用を続けるのは「自分がしたいから」-阪大ほか