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順天堂大 アンチセンス核酸を用いシャーガス病の感染を抑制

読了時間:約 47秒
2014年03月11日 PM08:00

理化学研究所と共同で

順天堂大学は2月28日、同大学院医学研究科・生体防御寄生虫学の橋本宗明准教授、奈良武司准教授らの研究グループが、理化学研究所脳科学総合研究センターの御子柴克彦チームリーダーとの熱帯病に関する共同研究を行い、シャーガス病の原因となる寄生原虫クルーズトリパノソーマにイノシトール3リン酸受容体(IP3R)を標的とするアンチセンス核酸を用いて、ヒト細胞への感染を抑制することを発見したと発表した。

(画像はプレスリリースより)

プレスリリースでは

この成果はシャーガス病の新たな治療戦略に役立つと考えられ、同時に他の寄生原虫による感染症についても今後IP3Rを標的とした治療薬開発に大きく道を開く可能性を示しました。(順天堂大学 プレスリリースより引用)

と述べられている。

現在の治療薬は副作用が強く効果は限られる

シャーガス病は我が国では昨年、南米出身の抗体陽性者の血液が輸血に用いられていたことが判明し、監視が必要とされている。現在のシャーガス病治療薬は末梢神経障害や吐き気などの強い副作用があり、治療効果も限られているため、新しい治療薬の開発が望まれている。(小林 周)

▼外部リンク

順天堂大学 プレスリリース
http://www.juntendo.ac.jp/graduate/pdf/

 

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