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iPS細胞由来インスリン産生細胞の共同研究を産学連携で開始-第一三共ら

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2019年01月15日 PM02:15

重症1型糖尿病に対する新たな治療法としての実用化に向け検討

、東京工業大学は1月10日、iPS細胞からインスリン産生細胞を作製し、再生医療・細胞治療への活用を目指すオープンイノベーション研究を開始すると発表した。


画像はリリースより

これまでの研究により、東京工業大学生命理工学院の粂・白木研究室が開発したヒトiPS細胞から膵β(すいベータ)細胞(インスリンを分泌する膵臓にある細胞)を高率に作製する方法と、第一三共の技術を融合させることで、生体内の膵β細胞に近いiPS細胞由来インスリン産生細胞が作製可能であることが見出されていた。今回の研究ではiPS細胞由来のインスリン産生細胞のさらなる性能の向上および作製法の改良を行い、従来のインスリン治療では血糖コントロールが困難でアンメットメディカルニーズが高い、重症1型糖尿病に対する革新的な治療法として、実用化に向けた検討を進めるという。

1型糖尿病は、インスリンを産生する膵臓のβ細胞が何らかの原因で破壊されることで発症する。1型糖尿病では、治療にインスリン製剤を使用するが、一部の患者では、内因性インスリン分泌能が著しく低下しているために、十分な血糖コントロールが達成できず、重症低血糖発作を繰り返すことで、QOLの低下や生命予後の悪化につながる恐れがある。そのような場合には、膵島移植が効果的な治療法とされているが、ドナー不足が問題となっており、新たな治療法が望まれている。

OiDEファンドを活用し、新規創薬基盤技術を育成

今回の研究では、新会社として「 BetaRevive(オイデ ベータリバイブ)株式会社」を設立。三菱UFJキャピタルが運営するOiDEファンド投資事業有限責任組合(三菱UFJキャピタルと第一三共が2013年に共同で始めたファンド)から共同研究などに必要な資金を全額出資する。

また、3年間の共同研究で目標達成した場合には、第一三共はBetaReviveの株式を全て買い取り、第一三共が自らのプロジェクトとして研究開発を進め、東京工業大学に対しては、販売後のロイヤリティを対価として支払う。

同案件はOiDEファンド出資の第4号案件であり、今後も、第一三共と三菱UFJキャピタルはOiDEファンドを活用した新規創薬基盤技術を育成するオープンイノベーション活動を引き続き進めていくとしている。

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