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【生物由来技術部会】アクーゴ、条件付き承認へ-市販後の同等性確認条件

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2024年06月24日 AM11:38

薬事審議会再生医療等製品・生物由来技術部会は19日、サンバイオの慢性期外傷性脳損傷(TBI)を対象疾患とする再生細胞薬「アクーゴ脳内移植用注」(一般名:)の製造販売承認を審議し、条件・期限付き承認で了承した。提出された追加データでも治験製品との同等性・同質性が確認できなかったとして、承認期限の7年間で改めて同等性・同質性に関する情報を収集した上で、一部変更承認申請を行うよう求めた。

再生医療等製品の先駆け審査指定制度対象品目である同剤をめぐっては、外傷性脳損傷による慢性の運動機能障害を持つ患者を対象とする国際共同第II相試験(TBI-01試験)で得られた有効性・安全性の結果をもとに、サンバイオが2022年3月に承認申請を実施。今年3月の部会では承認の可否ではなく、同剤に関する「これまでの経緯と今後の方向性」が議論された。

しかし、同剤の品質について、「現時点で得られたデータでは治験製品との同等性・同質性は判断できない」と結論づけ、追加データの提出があった場合に医薬品医療機器総合機構(PMDA)で審査することとし、同社も追加データを提出する意向を示していた。

この日の部会では、提出された追加データをもとに承認の可否が審議され、「追加データをもってしても品質に関する同等性・同質性は確認できなかった」としたが、効能・効果であるTBIに伴う慢性期の運動麻痺には代替療法がなく、同剤の投与が唯一の治療方法となる可能性があるため、条件・期限付きで承認することが妥当と判断した。

条件・期限付き承認の期限は7年間。具体的な承認条件として、同剤と治験製品に関する同等性・同質性を評価した上で、その結果を踏まえて本承認に必要な一部変更承認申請を行うと共に、一部変更承認申請が承認されるまで出荷は認められないとした。そのため、臨床試験以外で同剤を患者に提供する手段はないとしている。

審議結果を受け、厚生労働省は「今回の内容で承認条件を付して評価することは極めて異例な対応と理解している」とした上で、「サンバイオにとって実効性が高いと思い、今回の措置を取った」との考えを示した。

翌20日に同社は、出荷に向けた条件について「今後速やかに2回程度の市販品製造を行い、発売に備えた在庫を積み上げる中で、同等性・同質性を確認する」とのコメントを発表した。条件を満たし、出荷が可能となる時期として25年1~3月を想定しているとした。7年間の製造販売承認の期限内に市販後臨床試験を実施し、本承認を取得する計画だ。

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