医療従事者の為の最新医療ニュースや様々な情報・ツールを提供する医療総合サイト

QLifePro > 医療ニュース > プレミアム > 【愛媛大病院】薬学的介入で副作用回避-約215万円の経済効果と推計

【愛媛大病院】薬学的介入で副作用回避-約215万円の経済効果と推計

読了時間:約 2分14秒
このエントリーをはてなブックマークに追加
2017年06月23日 AM10:30


■オピオイド投与設計に関与

癌患者の緩和ケアで薬学的介入を行い、重大な副作用を回避できたことによる医療経済効果を推計したところ、約215万円に上ることが愛媛大学病院薬剤部の研究で明らかになった。薬剤師が医師に働きかけ、薬学的介入をした130件のうち60件で処方変更、30件で副作用回避につながった。特に医師による処方提案の採択率が高かったのが、薬剤師がオピオイドの投与設計から関与した薬学的介入で、15件中13件で処方変更に至った。緩和医療における薬剤師の役割を医療経済面から評価した研究成果は初めてという。同院薬剤部は「今回の結果により、緩和ケアチームにおける専任薬剤師の役割が明確化された」と分析している。

同院薬剤部では、昨年4~12月の9カ月間で緩和ケアチームに紹介があり、薬学的介入を実施した入院患者を対象に、介入方法とその医療経済効果を調査した。薬学的介入による副作用回避を医療経済効果で推計する上で、)による2011年度の医薬品副作用被害救済制度を利用。支給総額約20億円から支給件数を割った1件あたりの支給額約214万円を指標とした。

このエントリーをはてなブックマークに追加
 

同じカテゴリーの記事 プレミアム 行政・経営

  • 【特許庁】「製薬企業にデメリット大」-AI創薬の特許出願認定
  • 【後発品検討会で報告書案】持続可能な産業構造実現へ-5年の集中改革期間を設定
  • 【国衛研/厚労省】新たに複数化合物検出-小林の紅麹健康被害で
  • 【厚労省】選定療養の対象1095品目-田辺三菱が49品目と最多
  • 【厚科審制度部会】薬機法改正へ検討スタート-承認制度見直しなど議論