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LCZ696、成人慢性心不全患者の治療薬としてEUで承認取得-ノバルティス

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2015年12月09日 AM06:00

ACE阻害薬との直接比較試験で死亡率の有意な改善示す

スイスのノバルティス社は11月24日、開発中のLCZ696について、左室駆出率の低下した症候性の成人慢性心不全患者の治療薬として欧州委員会より承認を受けたことを発表した。

同剤は、心不全における心臓の負荷を軽減するアンジオテンシン受容体ネプリライシン阻害薬(Angiotensin Receptor Neprilysin Inhibitor)の作用機序を有し、1日2回投与する錠剤。心臓に対する防御的な神経ホルモン機構(NPシステム、ナトリウム利尿ペプチドシステム)を促進すると同時に、有害な機構(RAAS、レニン・・アルドステロン系)を抑制する作用がある。

今回の承認は、8,442名の患者が参加したPARADIGM-HF試験の結果に基づくもの。同試験は、同剤がACE阻害薬エナラプリルと比較して心血管死のリスクを有意に減少させることを示した時点で、早期に終了した。

試験完了時点で、同剤を投与された患者はエナラプリルを投与された患者と比べ生存率が高く、心不全による入院が少ないことが明らかになったという。安全性データの解析によると、LCZ696の忍容性プロファイルはエナラプリルと同様だった。

慢性心不全患者に余命延長、入院回数減少の希望与える

心不全は、心筋が弱すぎたり硬すぎたりして正常に機能しないために、心臓が十分な血液を全身に送り出すことができない、生命を脅かす消耗性の病態。欧州では、毎日1万人が心不全と診断され、1500万人が心不全をかかえて生活していると推定されている。患者は高い死亡リスクと度重なる入院、息切れや疲労、体液貯留など生活の質に大きく影響を及ぼす症状に直面する。

心不全患者の約半数が左室駆出率の低下を示すことから、今回の承認は、左室駆出率が低下した慢性心不全に苦しむ欧州の何百万もの患者に、余命の延長と入院回数の減少という希望をもたらすものだと同社は述べている。

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