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GSK A型ボツリヌス毒素製剤について、斜視の適応追加を申請

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2014年08月01日 PM02:00

12歳以上の小児および成人を対象に申請

グラクソ・スミスクライン株式会社は7月25日、A型ボツリヌス毒素製剤「(R)注用50単位、100単位」について、斜視の効能・効果で厚生労働省に対し、適応追加の申請を行ったと発表した。


画像はwikiメディアより引用

申請対象は、12歳以上の小児および成人。斜視に対する適応では、日本眼科学会および日本弱視斜視学会から開発に関する要望書が提出され、その後、有識者による「医療上の必要性の高い未承認薬・適応が医薬検討会議」で、医療上の必要性が高いとの判断がなされたことから、厚労省が同社に対し、開発要請を行っていた。今回の適応追加申請は、これを受けたものである。

世界39か国で斜視に対する承認を取得済み

斜視は、先天的あるいは後天的な疾患や外傷などにより生じるが、これによって眼位の異常が生じることで、両眼視の異常や、頭位異常、眼精疲労などの機能的問題による身体活動への影響が懸念される。さらに、他人と目線が合わないなどの整容的問題から自信喪失や、うつ傾向に陥りやすいといった問題が指摘されている。

日本国内における斜視の治療としては、屈折矯正や視能訓練と言った非観血的療法からスタートし、十分な効果が認められない場合には、手術療法が適応されるのが一般的となっている。

ボトックスは2014年5月現在で、すでに米国、カナダ、フランス、オーストラリアをはじめとする世界39か国において斜視に対する承認が得られており、日本においても治療選択肢となることが期待されている。。

同剤は日本において、1996年10月9日に眼瞼痙攣の適応で承認され、以降2000年1月には片側顔面痙攣、2001年6月に痙性斜頸、2009年2月に2歳以上の小児脳性まひ患者における下肢痙縮に伴う尖足、2010年10月に上肢痙縮、下肢痙縮、2012年11月に重度の原発性腋窩多汗症に対する効能・効果を取得してきている。(紫音 裕)

▼外部リンク
グラクソ・スミスクライン株式会社 プレスリリース

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