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両親が撮ったデジタル画像で小児がんの早期発見

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2013年12月08日 PM12:00
子どもの網膜芽細胞腫の早期発見が可能に?

子どもの眼のがんのひとつに、網膜芽細胞腫というものがあります。アメリカでは、その後の生存率が95%であるにもかかわらず、ナミビアなどの後進諸国では、この数字は50%以下にまで落ち込むとされています。この病気では、早期に発見して、手術を行うことが有効とされていますが、発見が遅れ、がんが脳に転移すると命を脅かすことになってしまうのです。

(この画像はイメージです)

一方で、小児科の定期検診を受けている赤ちゃんは多いものですが、小児眼科を定期的に受診している赤ちゃんは少ない現状があります。網膜芽細胞腫では、症状が進むと、視力が低下したり失明したりといった症状が出ますが、子どもの目の様子がおかしいと気づいた時には、すでに手遅れになっていることも少なくないそうです。

両親が成長の記念に撮ったデジタル画像が分析材料に

今回、「PLOS ONE」に掲載された論文では、アメリカの小児眼科の専門医たちが、子どもたちの写真から、この病気の兆候を早期に発見することが可能だと報告しました。網膜芽細胞腫にかかっている子どもたちでは、かなり早期から写真を撮った時に瞳孔が白く写る現象が起こるのです。そして、この現象は、病気が進行すればするほど頻繁に起こるようになります。

調査に使われたデジカメ画像は、そのほとんどが両親によって、成長の記録として撮影されたものでした。分析はごく一般的な画像処理ソフトや表計算ソフトを使って行うことができたため、各家庭で撮影されたデジタル画像を簡単に分析して、網膜芽細胞腫を早い段階で発見できるようなソフトやプログラムの開発はさほど難しいことではないとみられています。

専門医を受診できない、高価な検査・分析装置の導入が不可能といった後進諸国でも容易に導入することができるとみられています。また、痛みも伴わないという点で、子どもたちにも負担なく検査を行うことができる点でも実用的です。手軽にできるこの検査方法が、臨床でも用いられるようになり、子どもたちの苦しみを事前に食い止められるようになることが期待されます。(唐土 ミツル)

▼外部リンク

Colorimetric and Longitudinal Analysis of Leukocoria in Recreational Photographs of Children with Retinoblastoma
http://www.plosone.org/article/

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