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ワルファリンの効きやすさに関係する一塩基多型見つかる

読了時間:約 56秒
2013年07月01日 PM02:13

突き止められたのは第10番染色体の一塩基多型

6月24日、独立行政法人理化学研究所は抗凝固薬・ワルファリンのアフリカ系アメリカ人における効きやすさに関係する一塩基多型を発見したことを発表した。

(この画像はイメージです。)

この研究は理研統合生命医科学研究センターとアメリカ国立生命研究所薬理遺伝学研究ネットワークと共同で実施している、国際薬理遺伝学研究連合によるもの。

研究チームはワルファリンを服用しているアフリカ系アメリカ人患者533人のDNAサンプルを用いてゲノムワイド関連解析した結果から、第10番染色体の一塩基多型がワルファリンの効きやすさに関係していることを突き止めた。

ワルファリンの適切量投与が可能に

ワルファリンは血が固まり血栓ができやすい患者に対して脳梗塞などの血栓性疾患を予防するために投与されてきたが、効き方に個人差があり、投与量の調節が難しいものとされてきた。今回の研究成果により、適切量のワルファリン投与、出血性の副作用の回避が可能になることが期待される。

今回発見した新規SNPの情報を組み込んだワルファリンの投与量の計算式を用いることにより、ワルファリンを個人にあった適切な量で投与できるようになります。出血性の副作用の回避や個人個人に最適なワルファリン療法の確立に向けた有用な成果といえます。(独立行政法人理化学研究所ホームページより引用)

(小林 周)

▼外部リンク

独立行政法人理化学研究所 発表記事
http://www.riken.go.jp/pr/press/2013/20130624_2/

 

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