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岡山大学 乳がん治療薬の耐性に関わるタンパク質を究明

読了時間:約 45秒
2013年07月27日 PM02:13

原因はカベオリン

岡山大学は7月25日、同大学院自然科学研究科ナノバイオシステム分子設計学分野の研究グループが、乳がん治療薬である『トラスツズマブ』の耐性に関わるタンパク質と耐性機構を明らかにしたと発表した。この研究成果は6月21日にアメリカの科学雑誌「Journal of Cancer」に掲載されている。

(矢印が乳がん Wikiメディアより引用)

研究グループは『トラスツズマブ』はがん細胞の表面に発現している『ErbB2』を標的にする分子治療薬であるが、タンパク質『カベオリン(Cav-1)』の働きに依存してがん細胞内に取り込まれてしまうことを突き止めた。

今後の期待について

『トラスツズマブ』はHER2陽性乳がんに有効な治療薬であるが、耐性で効果がない患者も多く原因究明が急がれていた。

この研究成果について発表記事では

今回の成果を応用することで、抗体医薬品によるがん治療効果を予測して奏効率を上げることや分子標的薬の開発に大きく貢献することが期待できます。(岡山大学発表記事より引用)

としている。(小林 周)

▼外部リンク

岡山大学 発表記事
http://www.okayama-u.ac.jp/tp/release/release_id81.html

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