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ジカ熱を4類感染症とする法改正でパブリックコメント募集開始-厚労省

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2016年02月12日 PM04:00

医師に保健所への報告を義務付け

中南米で猛威をふるうジカウイルス感染症()について、医師に保健所への報告を義務付ける4類感染症とする感染症法施行令の改正案が閣議決定したことを受けて、厚生労働省は2月10日、「蚊媒介感染症に関する特定感染症予防指針の一部を改正する件(案)」に関するパブリックコメントの募集を開始した。

ジカウイルス感染症はジカウイルスを持ったヒトスジシマカがヒトを吸血することで感染、軽度の発熱、発疹、結膜炎、、関節痛、倦怠感、頭痛などが起こる。1月には米国 CDCが、妊娠中のジカウイルス感染と小頭症との関連についてより詳細な調査結果が得られるまでは、流行国地域への妊婦の渡航を控えるよう警告し、妊娠予定の女性に対しても主治医と相談の上で、厳密な防蚊対策を推奨したほか、ECDC (欧州疾病対策センター)も、流行地域への妊婦及び妊娠予定の渡航を控えることを推奨した。また、WHOも2月に「国際的に懸念される公衆の保健上の緊急事態( PHEIC )」を宣言している。

日本国内ではこれまでに3例が報告

ジカウイルス感染症は、特異的な臨床症状・検査所見が乏しく、診断は血液からのウイルス分離またはPCR法による病原体遺伝子の検出により行う。しかし、抗体がデング熱、ウエストナイル熱、黄熱病など他のフラビウイルスと交差反応することがあるほか、同じ蚊媒介感染症であるデング熱及びチクングニア熱との鑑別が必要だ。

日本国内でのこれまでの発症例は、2013年12月にフランス領ポリネシアのボラボラ島に渡航した男女1名ずつが帰国後発症し、診断された例と、2014年7月にタイ・サムイ島に渡航した男性が帰国後発症した例の3例が報告されている。

パブリックコメントは3月10日まで受け付けている。また、同改正法は3月下旬に交付される予定。

 

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