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岡山大 生後18か月以内の片眼性先天白内障で新たな知見を発表

読了時間:約 59秒
2014年09月25日 PM05:00

眼内レンズの挿入について手術方法とその安全性を報告

岡山大学は9月17日、生後18か月以内の小児での片眼性先天白内障に対する眼内レンズ挿入についての新たな知見を発表した。


画像はプレスリリースより

これは同大大学院医歯薬学総合研究科 眼科学分野の松尾俊彦准教授が手術方法と安全性についての報告をまとめたもので、研究成果は米国のオンライン科学誌「Springer Plus」に7月16日付で掲載されている。

現在、成人の手術と同じように眼内レンズを入れる手術は、2歳以上の小児に対しては一般的に行われているが、生後18か月以内の小児の先天白内障手術においては共通の認識に至っていない。

岡山大学病院では2歳未満の小児に対しても手術を実施

岡山大学病院では2005年に最新の硝子体手術機器を導入し、白内障手術に応用。難度が高い小児の先天性白内障に対しても、太さ25ゲージの針を用いた小さな切開創で行う手術方法を実施している。

松尾教授はこの手術方法について安全であり、術後経過も良好であることを示したとしている。また生後12か月以内の片眼性先天白内障では、術前検査ではわからないような軽微な硝子体血管異常(胎生期血管遺残)が原因となっていることが明らかになった。

プレスリリースでは、

本研究によって、生後18か月以内の小児への眼内レンズ挿入の安全性と良好な術後経過が示されたことは、片眼性先天白内障治療に対する新たな知見となり、今後の眼科医療に大きく貢献することが期待されます。( プレスリリースより引用)

と述べられている。(小林 周)

▼外部リンク
岡山大学 プレスリリース

 

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