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多発硬化症患者を対象にした「ジレニア」の長期有効性をNEDA-4の解析で確認-スイス・ノバルティス

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2015年10月23日 AM06:00

長期投与の有効性を7年間にわたる解析で確認

スイスのノバルティス社は10月8日、スイス本社が「(R)」(一般名:)に対する第3相臨床試験「FREEDOMS」および「FREEDOMS II」に関する新たな解析により、長期有効性プロファイルが強化されたと発表した。

同解析では、再発性多発性硬化症(relapsing multiple sclerosis:RMS)患者に同剤を投与し、「疾患活動性の認められない状態(NEDA-4)」を達成した患者の割合を7年間にわたり1年ごとに評価した。

データによると、1年目にNEDA-4を達成した患者は、プラセボ投与群の9.1%に対し、同剤投与群では27.1%。2年目以降にプラセボ投与群の患者を同剤投与に切り替えたところ、3年目にはNEDA-4を達成した患者の割合が2倍になった(12.7%から27.4%)。継続的に同剤投与を受けた患者のうち31.2%~44.8%の患者が3~7年目にNEDA-4を達成したという。

1年目のNEDA-4は、長期予後を予測する上でも有用

また、FREEDOMSおよびFREEDOMS IIで得られたデータの別の解析から、RMS患者でのNEDA-4に基づいた評価では、臨床的再発、MRI病変、身体的障害の進行のみの評価と比べ、医師が長期の身体的障害および脳萎縮(脳容積減少)の予後を、より良く予測できるようになることも初めて確認されたという。

同剤は、疾患活動性に関する4つの主要な指標、すなわち臨床的再発率、MRI病変数、脳萎縮、および身体的障害の進行の全てにおいて高い有効性を示すことでRMSの経過に影響を及ぼす唯一の経口疾患修飾性治療薬(DMT)。米国では成人のRMSの第一選択薬として、EUでは、少なくとも1種類のDMTによる治療にも関わらず疾患活動性が高いか、急速に進行する重症のRRMSで定義される成人の活動性の高いRRMSに対して承認されている。

なお、このデータは、スペインのバルセロナで開催された第31回欧州多発性硬化症会議で発表された。

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