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「オプジーボ」の切除不能な進行・再発非小細胞肺がんに対する効能追加承認を申請-小野薬品

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2015年07月23日 PM12:45

新たな治療薬の開発が期待されている非小細胞肺がん

小野薬品工業株式会社は7月21日、ヒト型抗ヒトPD-1(programmed cell death-1)(R)点滴静注20mg、100mg」(一般名:)について「切除不能な進行・再発の非小細胞肺がん」に対する効能追加承認申請を行ったと発表した。

2015年4月には「切除不能な進行・再発の非小細胞肺がん(非扁平上皮がんを除く)」に対する効能追加承認申請を行っており、今回は進行期非扁平上皮非小細胞肺がんを対象とした臨床試験で得られた成績をもとに、申請に至ったという。

日本において、非小細胞肺がんは肺がんの中でも特に多く、約85%を占めていると言われている。現在、外科手術により切除不能で、かつ、既存治療が無効となった非小細胞肺がん患者の予後は極めて悪く、既存治療薬の治療効果も十分とは言えないことから、新たな治療薬の開発が期待されていた。

国外第3相試験では死亡リスクまたは病勢進行リスクを27%低減

同剤は、化学療法の治療歴を有する進行期非扁平上皮非小細胞肺がん患者の全生存期間延長を世界で初めて示した、PD-1とPD-1リガンドの経路を阻害する免疫チェックポイント阻害剤。海外で実施されている非盲検無作為化第3相臨床試験(CheckMate-057)の中間解析において、標準治療(ドセタキセル)と比較し、死亡リスクまたは病勢進行リスクを27%低減させ、全生存期間の延長を示したという。

世界初のヒト型抗ヒトPD-1モノクローナル抗体として、国内では2014年7月に「根治切除不能な悪性黒色腫」を効能・効果とする製造販売承認を受けている。また海外においても2014年12月に米国で「Yervoy(R)(一般名:イピリムマブ)での治療後、かつBRAFV600変異陽性の場合は、BRAF阻害剤での治療後に病勢進行が認められた切除不能または転移性悪性黒色腫」の治療薬としての効能・効果を対象に承認されている。

さらに2015年3月には「プラチナ製剤による化学療法での治療中または治療後に進行・再発が認められた進行期肺扁平上皮がん患者の治療」の適応が追加承認。欧州においても、2015年6月に「成人の進行期(切除不能または転移性)」の治療薬として承認されている。

▼関連リンク
小野薬品工業株式会社 プレスリリース

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