医療従事者の為の最新医療ニュースや様々な情報・ツールを提供する医療総合サイト

QLifePro > 医療ニュース > プレミアム > 【厚労省】「オプジーボ」「カドサイラ」、費用対効果で薬価引下げ

【厚労省】「オプジーボ」「カドサイラ」、費用対効果で薬価引下げ

読了時間:約 1分28秒
2018年03月12日 AM10:10

厚生労働省は7日、2018年度から試行導入する費用対効果評価について、ギリアド・サイエンシズのC型慢性肝炎治療薬「」、小野薬品の抗癌剤「」など対象7品目の評価結果を、中央社会保険医療協議会総会で公表した。製薬企業の分析と専門家による再分析を行った結果、「」と中外製薬の抗癌剤「」の2品目については、4月から薬価を引き下げる価格調整が行われる。

費用対効果評価を行う既収載品の対象品目に指定されたのは、類似薬効比較方式で算定されたC型慢性肝炎治療薬「ソバルディ」、類似薬の「」(ギリアド・サイエンシズ)、「」(アッヴィ)、「ダクルインザ」()、「スンベプラ」(同)の5品目、原価計算方式で算定された抗癌剤「オプジーボ」()、「カドサイラ」()の2品目の計7品目。

費用対効果評価をめぐっては、完全に健康な状態で1年間生存期間を延ばすため必要な費用として、既存薬と比べて500万円以上かかる場合は薬価を引き下げ、既存薬と比べて1000万円を超える場合は、価格調整幅の上限を用いた価格調整を行うことになっていた。

今回、製薬企業の分析と専門家による再分析が行われた結果、「オプジーボ」と「カドサイラ」の2品目については薬価を引き下げる価格調整が行われることになった。「オプジーボ」は、企業分析と再分析の結果が異なるため両分析結果の併記となり、価格変動のより少なくなる方の結果を採用して価格調整を行った結果、薬価を引き下げることになった。

また「カドサイラ」は、1年生存期間を延ばすために必要な費用が既存薬に比べて1000万円以上かかると結論されたことから、薬価を引き下げる。

「ソバルディ」は1年生存期間を延ばすために必要な費用が既存薬に比べて500万円以下で、費用対効果が良いとの結果になった。企業分析と再分析の結果が一致しなかった他の4品目については、さらに検証のための分析を実施することになっている。

 

同じカテゴリーの記事 プレミアム 行政・経営

  • 【政府】バイオ薬CDMO拠点化-新資本主義計画を改訂
  • 【PMDA 藤原理事長】EBPに選定される施設へ-臨床試験能力底上げ急務
  • 【厚労省】「人生会議」に薬剤師参画を-全国的な普及啓発が急務
  • 【日本総研 成瀬氏】医薬品の薬価引上げ提言-米大統領令でロス加速懸念
  • 【骨太方針原案】創薬力の基盤強化を強調-費用対評価拡大検討も
  • あなたは医療関係者ですか?

    いいえはい