医療従事者の為の最新医療ニュースや様々な情報・ツールを提供する医療総合サイト

QLifePro > 医療ニュース > 医療 > インプラントの危険

インプラントの危険

読了時間:約 52秒
このエントリーをはてなブックマークに追加
2012年06月08日 PM01:00
インプラントの良さ

歯根破折などの理由から抜歯してしまった場合、あごの骨に人工歯根を埋め込むのがインプラント治療である。ブリッジをすると、両方の健康の歯削るリスクがあり、また入れ歯であれば、見た目や毎日の手入れに手間がかかるなどの問題があるが、インプラントであれば、健康な歯に負担をかけず、見た目もきれいで、顎の骨に固定されているためしっかりしているなどの利点がある。

医療トラブル

インプラントには利点がある一方で、重篤なトラブルも引き起こしている。日本顎顔面インプラント学会が行った調査によれば、主なトラブルは、顎の骨の中などの神経を傷つけ、しびれや麻痺が残る、インプラントが上あごの骨を貫通し、眼の下にある「上顎洞」という空洞内に入るなどである。また、骨粗鬆症の治療薬であるビスホスホネート系薬の影響でインプラント周辺の顎の骨が壊死したケースもある。

インプラントの費用は保険適用外なので、患者の全額負担である。1本の相場はおよそ20万~60万円ほどかかる。また施術後も定期的にメンテナンスを受ける必要がある。ブリッジや入れ歯と比べると高額となり、また医療トラブルを避けるためにも、事前に十分に担当医と話し合う必要がある。

▼外部リンク

日本顎顔面インプラント学会 緊急アンケート調査結果の報告(速報)2012年5月31日
http://www.jamfi.net/PDF/anq_report120531.pdf

このエントリーをはてなブックマークに追加
 

同じカテゴリーの記事 医療

  • 骨粗しょう症、治療薬候補化合物「イリジマシドA」化学合成に成功-東北大
  • エピゲノム統合データベース「ChIP-Atlas」世界最大規模へと進化-熊本大ほか
  • 肝細胞に腸上皮細胞への分化能を発見、他の内胚葉由来臓器にもなれる可能性-九大
  • 発育期の野球選手の「腰椎分離症」、投手と野手で発生部位に違いを発見-筑波大ほか
  • 新しい機序の抗アレルギー薬候補発見、マスト細胞を直接標的に-山梨大ほか