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大塚製薬が新規抗結核薬で国内初の製造販売承認申請

読了時間:約 1分7秒
2013年03月30日 PM05:13

「デラマニド」多剤耐性結核の適応症で国内初の承認申請

2013年3月、大塚製薬株式会社(以下、)は、多剤耐性結核の治療薬として開発を進めている新規抗結核薬「デラマニド」について国内での製造販売承認申請を行った。

今回の申請には、世界9カ国から17の医療機関が参加する臨床第2相試験より481名の多剤耐性結核患者の解析結果、および、2本の長期試験の解析結果を併せた内容をもって申請された。

(Wikiメディアより引用)

「デラマニド」は、WHOのガイドライン、または結核医療の基準(厚生労働省)に従い、既存の標準治療との併用が見込まれている。同薬は、厚生労働省から希少疾病用医薬品として指定されている。

今回の承認申請は、欧州医薬品庁に2011年末に提出した医薬品販売承認申請に続く大きな前進である。同社は米国においても「デラマニド」の承認申請を行う予定。

臨床試験と今後

臨床第2相試験での「デラマニド」の忍容性は良く、すべての治療群における副作用の発生頻度は同様であった。現在、抗レトロウイルス薬を服用しているHIV感染症例を含んでいる「多剤耐性結核」を対象としたグローバル臨床第3相試験が進行中。

大塚製薬は、結核の研究に40年以上取り組み、結核治療薬の研究開発に最も投資している。結核は、過去40年以上新しい治療薬が開発されてこなかった。

そのことから臨床試験の実施は難しく、「デラマニド」の試験を実施する際にも先ず各国の治験実施施設と協力、インフラストラクチャーを整えて世界水準の試験としてデータの質と信頼性を確保することから始められた。(佐々木理恵)

▼外部リンク

大塚製薬 ニュースリリース
http://www.otsuka.co.jp/company/release/2013/0327_01.html

 

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