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全身性エリテマトーデスの増悪メカニズムを発見-阪大

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2018年07月10日 PM01:30

自己抗体の産生を特徴とする原因不明の自己免疫性疾患

大阪大学は7月6日、全身性エリテマトーデス(SLE)の病態に深く関与するI型インターフェロンを産生する仕組みの一端を、患者血清とレポーター細胞を駆使することにより明らかにしたと発表した。この研究は、同大大学院医学系研究科の高松漂太助教、加藤保宏招聘教員、熊ノ郷淳教授(呼吸器・免疫内科学)らの研究グループによるもの。研究成果は、ヨーロッパリウマチ学会の機関誌である「Annals of the Rheumatic Diseases」に公開されている。


画像はリリースより

全身性エリテマトーデスは若い女性に多い原因不明の自己免疫性疾患で、日本における患者数は約6~10万人と言われている。治療をしないと命にもかかわるため、ステロイドを使った強力な免疫抑制療法が行われているが、副作用への懸念から、より安全で効果的な治療方法の開発が必要とされている。

これまでインターフェロンが病気の炎症を起こす原因として知られていたが、インターフェロンが産生されるメカニズムについては、詳しくわかっていなかった。

細胞外膜小胞に含まれる核酸がcGAS-STING経路を刺激

研究グループは、体内に存在するが微量であるため、これまで測定が難しかった血液中のインターフェロンを、レポーター細胞(インターフェロンの刺激で発光を誘導するヒト胎児腎細胞)を用いることにより、簡便に評価できる方法を確立。この方法により測定したインターフェロン活性は、SLEの疾患活動性と相関を示し、病態に基づいた患者層別化に有用な方法であることが示唆された。

患者の血清中には核酸や核酸に対する抗体が存在することが知られているが、研究グループは、核酸センサーがインターフェロンの産生に関わっているかを調べた。別のレポーター細胞(,)に反応して発光を誘導するヒト単球細胞)を用いることで、SLE患者血清中には、細胞死由来の膜小胞に含まれる核酸にインターフェロン誘導活性があることを発見。また、遺伝子編集技術()でレポーター細胞の核酸センサー(cGAS,)をノックアウトすると、膜小胞によるインターフェロン誘導活性が下がることを発見した。このことから、SLEでは、アポトーシスの過程で産生される細胞外膜小胞に含まれる核酸が、細胞内核酸センサーのcGAS-STING経路を刺激し、インターフェロン産生を誘導していると考えられるという。

これらの研究結果について、研究グループは、「本研究を発展させることで、ステロイドからの早期の離脱が可能となるようなインターフェロン産生経路を標的とした新規薬剤の開発につなげていきたい」と述べている。

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