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進行性骨化性線維異形成症に対する医師主導治験開始を発表-CiRA

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2017年08月03日 AM11:15

治験の薬剤候補は「ラパマイシン」

京都大学iPS細胞研究所()は8月1日、希少難病である進行性骨化性線維異形成症(FOP)に対して、同大医学部附属病院にて医師主導治験を開始すると発表した。この治験は、同大医学部附属病院流動プロジェクトプロジェクトリーダー(ウイルス・再生医科学研究所およびiPS細胞研究所兼務)の戸口田淳也教授を中心としたグループによって行われる。

この治験で使用される薬剤の候補「ラパマイシン」(一般名:)は、戸口田教授らの研究グループにより、FOP患者から作製したiPS細胞を使い、効果が期待できる候補物質として見出された。CiRAで行った患者由来のiPS細胞を使った創薬研究で治験が行われるのは初めてだという。

200万人に1人、異所性骨化を引き起こすFOP

FOPは、200万人に1人という極めて希な疾患で、日本の患者数は約80名と推定されている。幼少期より、背部の骨格筋や腱といった、本来は骨が存在しない部位に骨組織が出現(異所性骨化)し、徐々に四肢に広がり、著しい運動機能障害をきたす。

研究グループは、大日本住友製薬株式会社との共同研究により、FOPの患者からiPS細胞を樹立して、培養皿の中で病気を再現。異所性骨化発生の引き金となる物質として「」を同定することに成功した。さらに、アクチビンAがどのように異所性骨化を誘導するのかを解析した結果、シグナル伝達因子「mTOR」が重要な役割を果たしていることを発見。mTORの働きを阻害する薬剤のうち、すでに他の疾患の治療薬として日本で使用されているラパマイシンが、異所性骨化を抑制することを明らかにしていた。

治験は、同大を含む全国4機関での共同治験となる見込みで、患者の受け入れなどを始めるのは9月以降を予定している。

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