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ジョンソン・エンド・ジョンソン 肺がん領域に初参入

読了時間:約 1分37秒
2024年12月10日 PM05:00

国内初のEGFR遺伝子エクソン20挿入変異陽性の切除不能な進行・再発の非小細胞肺がん治療薬

(法人名:ヤンセンファーマ)は2024年11月29日、化学療法との併用療法でEGFR遺伝子エクソン20挿入変異陽性の切除不能な進行・再発の非小細胞肺がん治療薬「(R)」(一般名:)を発売したことを受け、記者発表会を開いた。
アミバンタマブは今年9月に化学療法(カルボプラチンおよびペメトレキセドナトリウム)との併用療法について、「EGFR遺伝子エクソン20挿入変異陽性の切除不能な進行・再発の非小細胞肺がん」を効能・効果として製造販売承認を取得、11月20日に薬価収載された。


二神聖子氏(ジョンソン・エンド・ジョンソン提供)

記者発表会で固形腫瘍事業本部事業本部長の二神聖子氏はがん領域を「ジョンソン・エンド・ジョンソンにとって最も重要な疾患の領域の一つ」と位置づけた。がん領域において同社はこれまで前立腺がん、卵巣がん、血液がんなどの治療薬を展開してきたが、アミバンタマブの発売により初めて肺がん領域に参入する。二神氏は、EGFR遺伝子エクソン20挿入変異陽性の切除不能な進行・再発の非小細胞肺がんを効能・効果とする治療薬は国内初であることなどを強調したうえで、「ライブリバント(R)は当社の成長を加速させる、重要な主力製品となる」「日本の肺がん治療を変革する製品になることを期待している」と話した。
さらに二神氏は、肺がん領域におけるアンメット・メディカル・ニーズに言及。「これまで有効な治療法が確立しておらず、新たな治療選択肢が望まれていた。ライブリバント(R)を通じて、患者、そして医療従事者のアンメット・メディカル・ニーズの解消に貢献していきたい」と意欲を見せた。

アミバンタマブが新たなスタンダードに


後藤功一氏(ジョンソン・エンド・ジョンソン提供)

記者発表会では、後藤功一氏(国立がん研究センター東病院副院長/呼吸器内科長)も登壇し、EGFR遺伝子エクソン20挿入変異陽性の切除不能な進行・再発の非小細胞肺がんに対する治療戦略について解説した。10月31日に公開された『肺癌診療ガイドライン2024年版』(日本肺癌学会)において、Ⅳ期非小細胞肺がんのEGFR遺伝子変異陽性の一次治療として、「エクソン20の挿入変異にはカルボプラチン+ペメトレキセド+アミバンタマブ併用療法を行うよう強く推奨する」と記載されていることを踏まえ、「ファーストラインから化学療法とアミバンタマブを併用していくことになる。新たなスタンダードとなっていく」と展望を述べた。

 

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