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【アルフレッサ子会社】調剤報酬を虚偽報告-不正請求の返還額減らす

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2019年06月10日 AM11:30

アルフレッサホールディングスの連結子会社「」が運営する北海道の調剤薬局1店舗における薬歴未記載で、調剤報酬の薬剤服用歴管理指導料の不正請求を行っていたことに北海道厚生局から個別指導を受け、自主点検と自主返還を指示された際、未記載の薬歴件数を減らす改ざんを行っていたことが判明した。7日に記者会見したアルフレッサHDの久保泰三社長は、今回の経緯を説明すると共に関係者に謝罪した。また、同日に3人の弁護士からなる第三者特別調査委員会を設置し、当該薬局を含むアポロメディカルの全調剤薬局、連結子会社が運営する調剤薬局などを対象に、不適切行為の事実関係、類似問題点、アポロメディカルのコンプライアンス、ガバナンスの問題点などについて調査を実施する。調査期間は3カ月間を予定している。

謝罪するアルフレッサHDの幹部ら

今回の不正について、社内調査によると、薬歴の改ざん件数は処方箋枚数8万3917枚に対して1万5304枚(18%)で、対象期間は2013年6月から18年6月までの61カ月間に及ぶ。

改ざん内容は、薬歴の入力日付データの改ざんと未記載薬歴の事後修正であった。入力日付改ざん件数は1万1599枚で改ざん件数の76%、事後修正は3705件で24%を占めていた。改ざんは、アポロメディカルの取締役である薬局事業本部長が当該薬局の管理薬剤師に指示して実行していた。社内聞き取り調査で本人が認めている。

久保氏は、「本来、厳正に処理すべき薬歴を改ざんし、北海道厚生局へ虚偽の報告をして自主返還金額を不正に減額した。さらに、薬歴未記載、レセプトの提出期限を超えて薬歴を記載したにもかかわらず、そのまま調剤報酬を請求していた不適切な対応は多数発見されている。診療報酬請求に関するこのような不適切な行為は許されざる行為で、大変遺憾と考えている。第三者特別調査委員会の力を借りて、厳正、徹底的な調査を行い事実関係を解明して問題点を洗い出し、必要な再発防止策を講じることにより、このような事態が二度と起きないよう万全の体制を整えていきたい」と述べた。

 

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