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国内初のプロゲステロン膣錠「ルティナス膣錠」、不妊患者の有用な選択肢となるか

読了時間:約 1分7秒
2015年02月19日 AM08:00

近年、著しく発展した生殖補助医療

フェリング・ファーマ株式会社の天然プロゲステロン膣錠「(R)膣錠100mg」(一般名:プロゲステロン)が2014年12月5日に発売された。同剤は「生殖補助医療における黄体補充」を効能・効果とするプロゲステロン膣錠としては、国内初となる。


画像はニュースリリースより

晩婚化や出生率低下による少子化が進む国内において、不妊治療は少子化対策の一端を担うものとして重要である。特に近年著しく発展した生殖補助医療(ART)は、難治性不妊症に対する治療法として注目されている。

妊娠の成立・維持には、子宮内膜の機能的環境や着床環境を良好な状態に保つため、黄体から分泌される黄体ホルモンであるプロゲステロンが必須とされているが、ARTでは黄体機能が低下するため、黄体補充が必要となる。

すでに37の国または地域で承認済

海外では、すでにプロゲステロン腟剤が黄体補充に広く用いられており、同剤もすでに37の国または地域で承認されている。しかし、国内においては、これまで未承認であったことから、厚生労働省は「医療上の必要性の高い未承認薬・適応外薬検討会議」での評価結果を踏まえて、同腟剤の開発企業を募集していた。

フェリング・ファーマが昨年開催したプレスセミナー「日本における体外受精の現状と新しい展開」では、同社リプロダクティブヘルス マーケティング部の新家加津美部長が同剤について、

「日本の不妊治療に悩まれている患者さんにとって必要な薬です。これまで未承認薬が使用されていた現状を踏まえ、初めて承認されたプロゲステロン膣剤のことを一人でも多くの患者さんに知っていただきたいと思います」

と語った。同剤が国内の不妊患者にとって、有用な選択肢となることが期待される。

▼外部リンク
フェリング・ファーマ株式会社 ニュースリリース

 

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