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バイエル薬品、放射性ヨウ素治療抵抗性の分化型甲状腺癌患者対象の第III 相臨床試験結果

読了時間:約 58秒
2013年01月20日 AM10:13

甲状腺癌

甲状軟骨、いわゆる喉仏と胸骨との間で、気管を取り巻くようにある甲状腺にできた癌を甲状腺癌という。甲状腺癌はその組織型で4つに分類されるが、乳頭癌が最も多い。

甲状腺癌の特徴は、比較的進行が遅く予後も良好としても知られるが、乳頭癌のことであり、未分化癌や低分化癌は、極めて進行が速くまた治療に対して抵抗性があるため、手遅れになっている場合もある。

(画像はウィキメディアより)

ネクサバール®錠の第3相試験

バイエル薬品は、放射性ヨウ素治療抵抗性の分化型甲状腺癌患者を対象としたネクサバール®錠の第3相臨床試験の結果を発表した。本試験は、無作為化、プラセボ対照、国際共同、多施設試験であった。化学療法やチロシンキナーゼ阻害剤、VEGFまたはVEGF受容体を標的としたモノクローナル抗体、またはその他の分子標的薬の前治療歴のない、放射性ヨウ素治療抵抗性の局所進行性または転移性分化型甲状腺癌(乳頭癌、濾胞癌、ヒュルトレ細胞癌、低分化癌)の患者417例が組み入れられ、ネクサバール400 mgを1日2回経口投与する群と、それに対応するプラセボを投与する群に、無作為に割り付けられた。

本試験の結果、主要評価項目である無増悪生存期間は統計学的有意に延長した。また、安全性および忍容性に関しては、ネクサバールの既知のプロファイルと概ね一致していた。

▼外部リンク

バイエル薬品 ニュースリリース 2013年1月10日
http://byl.bayer.co.jp/html/2013/news2013-01-10.pdf

 

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