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エンパグリフロジン、心不全患者対象の新たな運動能力試験を計画-独ベーリンガーら

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2018年03月20日 PM01:00

SGLT2阻害剤の心不全に対する効果を評価

独ベーリンガーインゲルハイム社と米イーライリリー・アンド・カンパニー社は3月6日、糖尿病治療薬であるSGLT2阻害剤「エンパグリフロジン」(製品名:(R))の慢性心不全における試験プログラムを新しい運動能力試験(EMPERIAL試験)に拡大する計画であると発表した。

EMPERIAL試験は、2017年3月のEMPEROR試験の開始後に計画された。EMPEROR試験は心不全患者の長期的な罹患率と死亡率のアウトカムに着目しているのに対し、EMPERIAL試験は運動能力と心不全の症状に対して考えられるベネフィットを調査する。これらの試験は、心不全に対してエンパグリフロジンの効果を評価したEMPA-REG OUTCOME(R)試験から入手したデータに基づいているという。

慢性心不全患者約600人が参加予定

EMPERIAL試験は、2つの第3相無作為化二重盲検試験で構成されている。同試験では、エンパグリフロジン10mgを1日1回12週間継続した場合の運動能力と心不全の症状への効果を、駆出率が保持された、あるいは駆出率が低下した慢性心不全の患者において、プラセボと比較して評価。これは身体運動機能の一般的な指標である6分間歩行テストによって測定する。この試験に日本人は含まれないという。

予定患者数は、駆出率が保持された慢性心不全()患者、駆出率が低下した慢性心不全()患者、それぞれ約300人。 試験完了は2019年を予定している。

なお、日本における「ジャディアンス(R)錠」の効能・効果は2型糖尿病であり、心血管イベントのリスク減少に関連する効能・効果および、慢性心不全の適応は取得していない。

 

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