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SGLT2阻害剤フォシーガのCKD対象P3試験を早期に終了、想定を上回る有効性確認-英AZ

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2020年04月03日 AM11:30

予定を前倒しした申請について、各国の当局と協議開始

英アストラゼネカ社は3月30日、SGLT2阻害剤フォシーガ(一般名:ダパグリフロジン)の慢性腎臓病()患者を対象とした第3相DAPA-CKD試験について、早期に終了することを発表した。今回の発表は、同剤がプラセボに対して、試験開始当初の想定を上回る有効性を示したことに基づく、独立データモニタリング委員会の勧告によるものである。

DAPA-CKD試験は、2型糖尿病合併の有無を問わず、CKDステージ2から4、かつ、アルブミン尿の増加が確認された4,245人のCKD患者を対象に、10mg投与による効果と安全性をプラセボと比較検討した、国際多施設共同無作為化二重盲検比較試験。日本を含む世界21か国で実施された。主要複合評価項目は、CKD患者における腎機能の悪化もしくは死亡(eGFRの50%以上の持続的低下、末期腎不全への進行、心血管死、腎不全による死亡)のいずれかの発生と定義。治験実施計画書およびDMC Charter(データモニタリング委員会の設置目的、役割や責任、運営手順の詳細を規定した文書)に記載してある中止(有効性)のガイドラインでは、有効性と安全性データの全体を評価し、データモニタリング委員会が試験開始当初の想定をはるかに上回る有効性による試験中止の勧告を検討するとしていた。

同社は、予定の通り進めていたフォシーガの有効性と安全性の検討の結果、フォシーガによる有益性が当初の想定よりも早期に示されたことから、今回、同試験を終了することを決定した。試験の詳細な結果は、今後の学会で発表される予定。また、同社は、予定を前倒しした申請について、各国の当局と協議を開始する。

日本では「」「」の適応で承認

フォシーガは、2019年8月、米国食品医薬品局より、CKD患者の腎不全の進行遅延、心血管死ならびに腎不全による死亡の予防を目的とした開発に対し、ファストトラック指定されている。また、心不全の治療に対しては、米国食品医薬品局が優先審査品目に指定、欧州医薬品庁では薬事承認審査が進行中で、その他の地域でも同様の審査が進行中だ。なお、日本で承認されているフォシーガの適応症は「2型糖尿病」および「1型糖尿病」。現時点で、フォシーガにおいて、CKDおよび慢性腎不全の適応を取得している国および地域はない。

CKDは、腎機能が低下することにより起こる重篤な進行性の疾患。腎機能の低下は、eGFRの低下、あるいは腎臓の障害を示唆する指標の変化、もしくはその両方が、最低3か月間認められた場合と定義される。CKDを発症するもっとも一般的な原因疾患は、糖尿病、、糸球体腎炎。CKDは心血管疾患有病率と高い相関を持ち、心不全や若年死のような心血管イベントの発生を増加させる。CKDの最も重篤な状態は末期腎不全(ESKD)と呼ばれ、腎障害および腎機能低下が進行し、血液透析や腎移植を必要とする状態となる。CKD患者の多くはESKDになる前に心血管系の原因によって死亡している。

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