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活動期の潰瘍性大腸炎対象のベドリズマブとアダリムマブ比較試験の詳細データ発表-武田薬品

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2019年05月23日 PM12:45

アダリムマブと比較し、14週時点でより多くの患者が臨床的改善を達成

武田薬品工業株式会社は5月20日、中等症~重症の活動期潰瘍性大腸炎患者を対象に、(製品名:Entyvio(R)、国内製品名:(R))」とアダリムマブを直接比較した臨床第3b相試験であるVARSITY試験から得られた詳細な結果を発表した。同試験では、ベドリズマブがアダリムマブに比べ、52週時点で有意に高い臨床的寛解を示すことが既に発表されている。今回の発表は、そのデータを精査した結果だ。

ベドリズマブは、「α4β7」という、活性化リンパ球の表面にあるタンパク質に結合するモノクローナル抗体。このリンパ球が、炎症を起こしている腸管に向かうのを阻止する働きがある。一方のアダリムマブは、炎症の原因物質であるTNFαに結合し、作用を抑えるモノクローナル抗体である。

新たな探索的データでは、ベドリズマブ静脈内投与群はアダリムマブ皮下投与群と比較し、14週時点でより多くの患者が臨床的改善を達成(ベドリズマブ群:67.1%、アダリムマブ群:45.9%)。2群間では、6週時点の早期の段階から、ベドリズマブ群の方が良好な形で改善に相違が見られたという。これらの結果は、2019年の米国消化器病週間(DDW:Digestive Disease Week(R))年次総会の、Distinguished Abstract Plenary Lecture Presentationで発表された。

組織学的疾患活動性の消失でもベドリズマブが有意に

同学会では、組織学的疾患活動性の消失に関する追加の探索的データについても発表された。組織学的疾患活動性は、消化管内の顕微鏡的炎症の程度についての評価項目。組織学的疾患活動性の消失は、あらかじめ定義された重症度の閾値を下回った場合に達成と判定される。VARSITY試験では、Geboes Scoreが3.2未満、およびRobarts Histopathology Indexが5未満で組織学的疾患活動性は消失と判断され、それぞれの基準において、アダリムマブ群の13.7%および25.6%と比較して、ベドリズマブ群ではそれぞれ33.4%および42.3%の患者で組織学的疾患活動性の消失を達成しており、ベドリズマブ群において、一貫して良好な結果が認められた。

VARSITY試験からの探索的データは、ベドリズマブ群はアダリムマブ群と比較して、より多くの患者で症状における早期の改善や顕微鏡的な腸炎の改善が認められたことを示している。

武田薬品は、「潰瘍性大腸炎を対象として、2種類の生物学的製剤を初めて直接比較したVARSITY試験は、治療決定の際の根拠となり得る貴重な情報を提供する一方、これらの治療薬が顕微鏡レベルでどのように作用するかに関する当社の理解を深めるものでもある。VARSITY試験からのデータは、ベドリズマブの一貫した結果を示しており、潰瘍性大腸炎におけるファーストラインの生物学的療法としてのベドリズマブの使用を支持するものだ」と、述べている。

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