医療従事者の為の最新医療ニュースや様々な情報・ツールを提供する医療総合サイト

QLifePro > 医療ニュース > プレミアム > 【徳島大研究グループ】スタチンが大動脈解離抑制-「既存薬の再開発」で新知見

【徳島大研究グループ】スタチンが大動脈解離抑制-「既存薬の再開発」で新知見

読了時間:約 2分32秒
このエントリーをはてなブックマークに追加
2018年11月09日 AM10:15


■RWD解析から効果確認

徳島大学大学院医歯薬学研究部臨床薬理学分野の研究グループは、医療現場で使用されている既存薬に新たな薬効を見出すドラッグリポジショニング(DR)研究で、脂質異常症治療薬「」に大動脈解離の発症を抑える効果があることを明らかにした。疾患モデル動物での検証に、実臨床での投薬結果を反映したリアルワールドデータ(RWD)の解析を加え、異なる二つの方法でその効果を確認した。ほかにも、抗癌剤の副作用を抑制する効果を既存薬に見出す研究を進めており、来年にもその成果の一部を公表する計画だ。

石澤教授(右)、座間味准教授

臨床薬理学研究室の石澤啓介教授(徳島大学病院薬剤部長)、座間味義人准教授(同副薬剤部長)らの研究グループは、以前からDR研究に取り組んできた。その一環として、ピタバスタチンには血管内皮機能改善作用があることに着目。血管内皮機能の破綻が起点になって大動脈解離が発症することを手がかりに、同剤にはその発症を抑制する効果があるとの仮説を立てて、検証を進めた。

このエントリーをはてなブックマークに追加
 

同じカテゴリーの記事 プレミアム 行政・経営

  • 【特許庁】「製薬企業にデメリット大」-AI創薬の特許出願認定
  • 【後発品検討会で報告書案】持続可能な産業構造実現へ-5年の集中改革期間を設定
  • 【国衛研/厚労省】新たに複数化合物検出-小林の紅麹健康被害で
  • 【厚労省】選定療養の対象1095品目-田辺三菱が49品目と最多
  • 【厚科審制度部会】薬機法改正へ検討スタート-承認制度見直しなど議論