医療従事者の為の最新医療ニュースや様々な情報・ツールを提供する医療総合サイト

QLifePro > 医療ニュース > 医薬品・医療機器 > ビーリンサイト、再発または難治性のB細胞性ALLで承認取得-アステラス・アムジェンら

ビーリンサイト、再発または難治性のB細胞性ALLで承認取得-アステラス・アムジェンら

読了時間:約 1分12秒
このエントリーをはてなブックマークに追加
2018年09月27日 PM12:30

日本初の二重特異性T細胞誘導抗体による免疫療法剤

・アムジェン・バイオファーマ株式会社とアステラス製薬株式会社は9月25日、抗悪性腫瘍剤/二重特異性抗体製剤「ビーリンサイト(R)点滴静注用35μg」(一般名:ブリナツモマブ(遺伝子組換え))について、再発または難治性のB細胞性急性リンパ性白血病(ALL)の治療薬として、厚生労働省より製造販売承認を取得したことを発表した。

ビーリンサイトは、世界で初めて承認された二重特異性T細胞誘導(BiTE(R))抗体による免疫療法剤。同社のBiTE技術プラットフォームから創製された初めての免疫療法剤でもあり、革新的なアプローチにより、体内の免疫システムのがん細胞を攻撃する働きを促す。これまでに同剤は、米国、欧州連合(EU)の全加盟国、欧州経済領域、カナダ、オーストラリアを含む57か国で承認されている。

標準化学療法と比較しOS中央値を有意に延長

今回の承認は、第3相比較対照臨床試験TOWER試験を含む複数のグローバル試験と国内第1b/2相試験(Horai試験)の結果に基づくもの。TOWER試験では、標準化学療法(SOC)と比較し、ビーリンサイト投与群は全生存期間(OS)中央値の有意な延長が認められたという。ビーリンサイト投与群のOSの中央値は7.7か月(95%CI:5.6-9.6か月)で、SOC群の中央値は4.0か月(95%CI:2.9-5.3か月、死亡のハザード比=0.71;p値=0.012)だった。ビーリンサイト投与群の安全性は、第2相試験における再発または難治性Ph陰性B前駆細胞性ALLの成人患者の結果と同等だったという。

Horai試験では、日本人成人または小児の再発または難治性のB細胞性ALL患者35例にビーリンサイトが投与された。安全性に関する成績は、TOWER試験を含むグローバル試験の結果と同等であることが確認されている。

このエントリーをはてなブックマークに追加
 

同じカテゴリーの記事 医薬品・医療機器

  • アレセンサ、ALK陽性早期非小細胞肺がん初の術後補助療法でFDA承認-中外
  • 全身型重症筋無力症治療薬ヒフデュラ配合皮下注を発売-アルジェニクス
  • バビースモ、網膜色素線条P3試験で主要評価項目達成-中外
  • 婦人科疾患の診断や不妊治療に有用な免疫検査パネルを発売-シスメックスほか
  • 新型コロナの次世代 mRNA ワクチン「コスタイベ筋注用」、国内第Ⅲ相試験で既存オミクロン株対応2価ワクチンに対する優越性検証を達成-Meiji Seika ファルマ