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厳格な同意取得は求めず-倫理指針改正案まとまる

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2016年12月19日 AM10:30


■オプトアウトで実施可能

来春施行予定の「人を対象とする医学系研究に関する倫理指針」の改正は、現行の内容をほぼ踏襲し、大幅には変更しないという方向でまとまった。今年9月に発表された同倫理指針の中間取りまとめ案は、個人情報保護法の改正を背景に、後ろ向き観察研究でも患者の同意取得を必要とするなど厳格な対応を求める内容になっていた。これでは臨床研究の実施やレジストリ構築などに大きな影響が生じるとして、医学系学会などが再考を強く要望。その意見が受け入れられた形でほぼ決着した。
来春に全面施行予定の改正個人情報保護法では要配慮個人情報が新設され、そこに病歴が含まれるようになる。今までは氏名や生年月日の情報を除いて匿名化すれば、個人情報ではないと見なして取り扱うことができたが、氏名や生年月日を除いて匿名化した情報であっても、病歴が含まれていれば個人情報に準じた慎重な取り扱いを求めている。

このような個人情報保護法の改正を受けてこれまで文部科学省、、経済産業省の3省合同の会議で同倫理指針の見直し作業が進められてきた。中間取りまとめ案は厳格な対応を求める内容だったが、個人情報保護法の適用除外範囲を幅広く捉えることによって、今月上旬に発表された最終改正案は現行にほぼ近い内容に軌道修正された。

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