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遅発型ポンペ病、新たな経口・点滴併用療法が発売-アミカス

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2025年09月01日 AM10:30

希少疾患ポンペ病、グリコーゲン代謝異常により筋力や肺機能が進行性に低下

アミカス・セラピューティクス株式会社は8月27日、成人遅発型ポンペ病を対象とする新規併用療法であるポムビリティ(R)点滴静注用105mg(一般名:シパグルコシダーゼ アルファ(遺伝子組換え)、以下「ポムビリティ」)ならびにオプフォルダ(R)カプセル65mg(一般名:ミグルスタット、以下「オプフォルダ」)を発売したと発表した。


画像はリリースより
(詳細は▼関連リンクからご確認ください)

ポンペ病(糖原病II型)は、ライソゾーム内のグリコーゲンの分解に関与する酵素である酸性α-グルコシダーゼ(GAA)をエンコードする遺伝子の突然変異によって起こる希少疾患である。同酵素の機能障害により、ライソゾーム内にグリコーゲンが蓄積し、細胞機能の障害が進行し、筋力、運動および肺機能が低下する。世界でのポンペ病の患者数は5,000~1万人と推定されている。日本では、指定難病研究班により実施された全国疫学調査の報告(2021)において、患者数は134人と推定されている。

オプフォルダがポムビリティを安定化、併用で治療効果向上が期待される

ポムビリティは、遺伝子組換えヒト酸性α-グルコシダーゼ製剤であり、マンノース-6-リン酸受容体への結合親和性が高い糖鎖を付加することにより、細胞への酵素の取り込みの促進が期待される。オプフォルダは経口剤であり、中性環境の血中で不活化されやすいポムビリティを安定化させ、活性を維持させた状態で血中に長く留まることを可能にする。これにより、ポムビリティ単剤と比較して細胞への取り込み量を増加させることが期待される。

両剤の併用により、細胞内への酵素取り込み効率と標的組織への到達性の向上が見込まれ、特に筋組織においてポンペ病の主要な貯蔵物質であるグリコーゲンを減少させる作用が期待されている。

従来の点滴剤に加え、経口剤を併用する新たな治療選択肢

日本国内では、これまで本疾患の治療薬として点滴静注剤が2製剤発売されているが、ポムビリティとオプフォルダは成人の遅発型ポンペ病に対して新たな治療の選択肢となる経口剤と点滴静注剤による新規併用療法である。

2つの臨床試験で歩行能力・肺活量・筋力の改善効果を示す

臨床試験ATB200-03試験において、6分間歩行(6MWD)は本併用群では20.6m増加し、座位努力性肺活量(FVC)(予測値に対する%)は本併用群の変化量は-0.93%だった。ATB200-02試験では、48か月で6MWDが30.4m増加し、努力性肺活量(FVC)(予測値に対する%)では3.9%の改善が見られた。さらに、下肢および上肢、近位筋肉群の筋力に安定化または改善が見られた。

ポムビリティ、頭痛・発熱・悪寒などが現れることがある

ポムビリティでは、重大な副作用として、投与中または投与終了後数時間以内に、頭痛、発熱、悪寒、悪心、蕁麻疹、そう痒症などのinfusion reactionが現れることがある。(QLifePro編集部)

 

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