医療従事者の為の最新医療ニュースや様々な情報・ツールを提供する医療総合サイト

QLifePro > 医療ニュース > 医薬品・医療機器 > 協和発酵キリン 遺伝性低リン血症性くる病抗体の臨床試験結果を発表

協和発酵キリン 遺伝性低リン血症性くる病抗体の臨床試験結果を発表

読了時間:約 1分8秒
このエントリーをはてなブックマークに追加
2014年07月02日 AM09:15

成人XLH患者に対する安全性および有効性を検討

協和発酵キリン株式会社は6月24日、現在開発中の「抗線維芽細胞増殖因子23(FGF23)完全ヒト抗体KRN23」の成人X染色体遺伝性低リン血症性くる病()を対象とした第1/2相反復投与試験の結果を、「第16回国際内分泌学会議・第96回内分泌学会議」で発表した。


この画像はイメージです

同試験は、米国およびカナダで行われた多施設共同オープン用量漸増反復投与試験。成人XLH患者に対するKRN23反復投与時の安全性および有効性を検討するために実施された。

患者28名に対し、個体内漸増法によりKRN23(0.05、0.1、0.3又は0.6 mg/kg)を4週毎に4ヶ月間皮下投与した結果、目標血清リン濃度に到達した患者の割合は、用量依存的に増加。腎近位尿細管リン再吸収閾値(TmP/GFR)及び1,25(OH)2D濃度についても、統計学的に有意な上昇が認められたという。

また、骨代謝マーカーの検討においては、KRN23投与による骨リモデリングへの効果の可能性が示唆され、QOLの評価についても、KRN23投与による身体症状の改善が認められたとしている。

2014年中に小児XLHを対象とした臨床試験も開始予定

さらに、同試験の継続投与試験として実施された長期投与臨床試験においても、同剤の安全性及び有効性が確認されていることから、今年9月に開催される米国骨代謝学会年次総会で、結果を発表する予定としている。

同社は同剤の開発、販売に関して、ウルトラジェニクス・ファーマスーティカルと協業およびライセンス契約を締結しており、これまで実施した臨床試験の結果に基づき、両社は成人XLH患者での開発と並行して、欧米において小児XLHを対象とした臨床試験を今年開始することも計画しているという。(浅見園子)

▼外部リンク
協和発酵キリン株式会社 ニュースリリース

このエントリーをはてなブックマークに追加
 

同じカテゴリーの記事 医薬品・医療機器

  • ヒフデュラ、慢性炎症性脱髄性多発根神経炎で適応追加申請-アルジェニクス
  • アレセンサ、ALK陽性早期非小細胞肺がん初の術後補助療法でFDA承認-中外
  • 全身型重症筋無力症治療薬ヒフデュラ配合皮下注を発売-アルジェニクス
  • バビースモ、網膜色素線条P3試験で主要評価項目達成-中外
  • 婦人科疾患の診断や不妊治療に有用な免疫検査パネルを発売-シスメックスほか