医療従事者の為の最新医療ニュースや様々な情報・ツールを提供する医療総合サイト

QLifePro > 医療ニュース > 医療 > 味の素 生活習慣病発症リスクの予測で共同研究開始

味の素 生活習慣病発症リスクの予測で共同研究開始

読了時間:約 1分21秒
このエントリーをはてなブックマークに追加
2014年04月21日 PM06:00

自社の「」を活用

味の素株式会社は4月14日、米国・マサチューセッツ総合病院のRobert E. Gerszten博士を中心としたグループとともに、フラミンガム研究を活用した共同研究を開始すると発表した。同社が保有する「アミノインデックス技術」が、世界の国や地域、さまざまな人種においても、糖尿病、心血管疾患などといった生活習慣病の発症リスクを予測できるか検証するものだという。


(画像はプレスリリースより)

がんリスクスクリーニングに続き、生活習慣病リスク測定で可能性探る

アミノインデックス技術は、血液中におけるアミノ酸濃度のバランス変動を統計学的に解析・指標化し、健康状態や疾病のリスクを明らかにすることができるもの。同社ではすでにこの技術を活用し、2011年4月から6種類のがんリスクスクリーニング検査サービス「アミノインデックス(R)がんリスクスクリーニング(AICS)」を事業化している。

同社ではこのアミノインデックス技術に関する研究を継続しており、2012年には日本人の人間ドック受診者を対象とした研究で、血液中のアミノ酸濃度バランスが内臓脂肪の蓄積と強く関連していることを発見、生活習慣病に関連したリスクを評価できることを確認したという。

今回、共同研究を行うこととなったGerszten博士らは、フラミンガムでのコホート研究で、血液中のアミノ酸濃度バランスは糖尿病や心血管疾患の発症リスクと強く関連し、血液中アミノ酸濃度バランスをもとにすれば、10年程度先の将来、糖尿病や心血管疾患を発症するかどうか、そのリスクを予測できるという論文発表を行っている。

こうしたそれぞれの研究実績から、共同研究としてアミノインデックス技術における、糖尿病、心血管疾患などの発症リスク予測の可能性をグローバルに検証することとなったという。

味の素は、今後も同社が培ってきた100年にわたるアミノ酸研究の知見を生かし、さまざまな領域でアミノインデックス技術が人々の健康な生活に貢献するものとなるよう取り組んでいくとしている。(紫音 裕)

▼外部リンク

味の素株式会社 プレスリリース
http://www.ajinomoto.com/jp/presscenter/press/

このエントリーをはてなブックマークに追加
 

同じカテゴリーの記事 医療

  • OTULIN関連自己炎症症候群の常染色体顕性遺伝形式発症を確認、世界初-横浜市大ほか
  • 膵がん、線維化形成に関与するタンパク質ROCK2を同定-岡山大ほか
  • EYS関連網膜色素変性に視細胞変性への光暴露が関与、ヒトiPS細胞で解明-理研ほか
  • NGLY1欠損症、オキシトシン治療でモデルマウスのけいれん様症状抑制-理研ほか
  • 汗孔角化症、FDFT1遺伝子のエピゲノム異常が発症に関わることを発見-神戸大ほか