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大鵬薬品が新規抗悪性腫瘍剤「TAS-102」製造販売承認申請

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2013年03月08日 PM01:13

国内第2相臨床試験(10040030試験)の結果に基づき申請

2013年2月26日、大鵬薬品工業株式会社は、経口ヌクレオシド系抗悪性腫瘍剤「TAS-102」を「治癒切除不能な進行・再発の結腸・直腸癌」の適応症で、厚生労働省に製造販売承認申請を行った。

(この画像はイメージです)

「TAS-102」は、経口の抗悪性腫瘍剤。DNAへ効率的に取り込まれることでがん細胞の増殖に必要なさまざまなDNA機能を抑制するヌクレオシド系のトリフルリジン(以下、FTD)と、FTDの分解に関与するチミジンホスホリラーゼを阻害しFTDの有効血中濃度を維持するチピラシル塩酸塩(TPI)を配合したもの。

第2相臨床試験について

同試験は、国内の20医療機関が参加、2009年8月~2010年4月の間に行われた。対象は「フッ化ピリミジン系抗悪性腫瘍剤、イリノテカンおよびオキサリプラチンを含む2レジメン以上の標準化学療法に不応となった治癒切除不能な進行再発結腸・直腸がん患者」。

その結果、「TAS-102投与群」は「プラセボ投与群」に比べ全生存期間で延長し[中央値:9.0ヵ月対6.6ヵ月]、死亡リスクも有意に減少した[HR=0.56,p=0.0011]。また、CTCAEグレード3以上の副作用のなかで最も高頻度に認められたのは好中球減少で、下痢や倦怠感、悪心などは10%以下であったという。

患者は「TAS-102」投与群(114例)とプラセボ投与群(58例)にランダムに割り付けられた。主要評価項目は全生存期間。(佐々木理恵)

▼外部リンク

大鵬薬品工業株式会社ニュースリリース
http://www.taiho.co.jp/corporation/news/2013/20130227

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