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ファイザー がん患者・患者家族に意識・実態調査を実施

読了時間:約 1分37秒
2012年10月18日 PM12:00
がん患者は、どのような環境下で治療を受けているのか

ファイザー株式会社は、がん患者やその家族に「意識・実態調査」を行い、その結果について発表をした。

この調査の目的は、がん患者が検診から診断・治療まで、どのような想いを持ち、どのような行動をとっているかを調査することで、がん治療・サポート体制の現状・課題を把握する目的で、2012年5月30日から6月1日(3日間)に実施された。

調査対象者は、がん患者1000人、その家族1000人の合計2000人。

(プレスリリースより引用)

治療選択に関われるかが、満足度につながる可能性

まず、「治療方法はどのように決定されましたか?(治療時)」の質問に対し、

-医師から治療選択肢を与えられ、医師と相談の上、決定した・・・73.3%(733人)
-自分に相談なく医師が決定した・・・18.6%(186人)
-自分から医師に治療選択肢を提案し、医師と相談の上決定した・・・5.7%(57人)

となった。

また、「治療満足度が50ポイント未満」と回答した患者は、87人。「治療満足度が50ポイント以上」と回答した患者913人となった。

「自分に相談なく医師が決定した」と回答した患者の中で、「50ポイント未満」としたのは、26.4%(87人中23人)「50ポイント以上」としたのは、17.9%(913人中163人)となり、治療法の選択への関与が治療満足度に影響している可能性があると言える。

(プレスリリースより引用)

治療サポート制度の存在を知らない患者や、家族

次に、「がんの治療をサポートする制度を知っていますか?」という質問では、66.6%(666人)の患者が「知らない」と回答。「利用したことがある」と回答したがん患者はわずか1.7%(17人)だった。

また、同じ質問を患者の家族にしたところ、73.6%(736人)「知らない」と回答し、「利用したことがある」という人も2.4%(24人)と、このサポート体制に対する認知度が低いことが明らかになった。

今回の調査結果について、独立行政法人国立がん研究センター東病院 消化管腫瘍科 吉野 孝之先生は、

「今回の結果を踏まえ、医療従事者側も医師だけにとどまらず、チームとして対応する体制を整えることで、治療のみならず、サポート制度等についても十分説明し、患者さん・ご家族が孤立することのないよう、寄り添った治療・ケアをしていくことが求められていると感じた。」

とコメントをしている。

▼外部リンク

ファイザー株式会社
http://www.pfizer.co.jp/pfizer/company/

 

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