医療従事者の為の最新医療ニュースや様々な情報・ツールを提供する医療総合サイト

QLifePro > 医療ニュース > 医療 > ヤマブドウ果汁の皮膚ガン抑制効果を確認

ヤマブドウ果汁の皮膚ガン抑制効果を確認

読了時間:約 56秒
このエントリーをはてなブックマークに追加
2013年06月10日 PM02:13

マウスによる実験で明らかに

岡山大大学院医歯薬学総合研究科・有元佐賀恵准教授はマウスによる実験で、ヤマブドウの果汁が皮膚がんの発症を抑制することを確認した。

行われた実験は皮膚に発がん性物質を塗った28匹のマウスのうち半数の14匹には水道水、残りの14匹にはヤマブドウの果汁を飲ませて経過を観察するというもの。水道水を飲ませたグループでは14匹すべてが11週までにがんになったのに対し、ヤマブドウの果汁を飲ませたグループでは20週後においても5匹のマウスしかがんにならなかった。

果汁を直接皮膚に塗ることでも効果があること、がん化前の炎症や腫れが抑制されていることも判明した。これは「カフタル酸」の働きによる。「カフタル酸」はポリフェノールの一種で、がんに対する有効成分である。

ヤマブドウは様々な食品に加工されている

ヤマブドウは日本では古くから「エビスカズラ」と呼ばれ、日本の伝統色である「葡萄色(えびいろ)」の語源となっている。生で食べる以外、ジュースやワイン、ジャムなどに加工される。真庭市蒜山地区の特産品だ。

(この画像はイメージです。)

地元産のヤマブドウでワインやジュースを製造販売している「ひるぜんワイン」(真庭市蒜山上福田)の植木啓司社長は「体に良いという昔からの伝承が証明され、ありがたい。健康志向が高まる中、生産と販売の拡大につなげたい」としている。(山陽新聞より引用)

(小林 周)

▼外部リンク

岡山大学大学院医歯薬学総合研究科 ホームページ
http://www.hsc.okayama-u.ac.jp/mdps/

このエントリーをはてなブックマークに追加
 

同じカテゴリーの記事 医療

  • 肝線維化の治療薬候補を同定、iPS細胞から誘導の肝星細胞で-東大ほか
  • 「ストレス造血時」における造血幹細胞の代謝調節を解明-東北大ほか
  • 食道扁平上皮がんで高頻度のNRF2変異、がん化促進の仕組みを解明-東北大ほか
  • 熱中症搬送者、2040年には日本の都市圏で2倍増の可能性-名工大ほか
  • 日本人がアフターコロナでもマスク着用を続けるのは「自分がしたいから」-阪大ほか