医療従事者の為の最新医療ニュースや様々な情報・ツールを提供する医療総合サイト

QLifePro > 医療ニュース > 医療 > 「未診断疾患外来」と「iPSコンサルテーション外来」を設置-慶大

「未診断疾患外来」と「iPSコンサルテーション外来」を設置-慶大

読了時間:約 1分3秒
このエントリーをはてなブックマークに追加
2015年12月28日 AM11:30

外来診療スペース拡張に伴い、2016年1月から

慶應義塾大学は12月24日、難病の診療・研究に注力している同大学病院において、外来診療スペースの拡張に伴い、2016年1月より「」と「」を新たに開設すると発表した。


画像はリリースより

未診断疾患外来とは、従来の医学的検査で診断のついていない患者のDNAの配列を最先端の分析機器を使って幅広く調べることで、診断の手がかりを得ることを目的とした外来。専門医が患者の症状やこれまでの検査結果を検討し、DNA分析が診断に有用かどうかを検討する。有用と判断された場合、患者の採血(5cc)を行い、専門医が結果を判定して、かかりつけ医と連携して患者や家族へ診断結果を説明する。

iPSコンサル外来は研究に関する情報提供に特化

iPSコンサルテーション外来とは、Angelman症候群、Mowat-Wilson症候群、遺伝学的素因を有するアルツハイマー病、筋萎縮性側索硬化症(孤発性・家族性)など14の特定の疾患を抱える患者にiPS細胞研究についての情報提供を行うことを目的とした外来。これまで治療法がなかった疾患のiPS細胞を用いた新たな治療方法の探索について、遺伝性疾患や変性疾患などの稀少疾患患者の関心に応える場として、実際の治療を目的としてではなく、国内外の研究に関する情報を提供することに特化する。

難病の多くが遺伝性疾患であることから、両外来は、臨床遺伝学センター外来内に設置される。いずれの外来も、受診にはかかりつけ医からの紹介と事前の予約が必要となる。iPSコンサルテーション外来の受診では、自費診療費(3000円/30分)がかかる。

このエントリーをはてなブックマークに追加
 

同じカテゴリーの記事 医療

  • OTULIN関連自己炎症症候群の常染色体顕性遺伝形式発症を確認、世界初-横浜市大ほか
  • 膵がん、線維化形成に関与するタンパク質ROCK2を同定-岡山大ほか
  • EYS関連網膜色素変性に視細胞変性への光暴露が関与、ヒトiPS細胞で解明-理研ほか
  • NGLY1欠損症、オキシトシン治療でモデルマウスのけいれん様症状抑制-理研ほか
  • 汗孔角化症、FDFT1遺伝子のエピゲノム異常が発症に関わることを発見-神戸大ほか