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【中医協総会】コロナ中等症IIで有用性-ベクルリーの費用対効果

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2023年01月23日 AM10:54

中央社会保険医療協議会総会は18日、日本イーライリリーの片頭痛治療剤「」(一般名:ガルカネズマブ)など3件の費用対効果評価案を了承した。ギリアド・サイエンシズの新型コロナウイルス感染症治療剤「ベクルリー点滴静注剤」(レムデシビル)は、重症患者を対象とした標準治療との比較でICER(増分費用効果比)が費用増加を示した一方、酸素投与が必要な中等症II患者の対象集団では優れた費用対効果を示した。総合的評価をもとに、各製品の価格調整が行われる見通し。

ベクルリーは2021年8月に薬価収載された。重症患者を対象集団として、標準治療と比べたところ、ICERは「費用増加」を示し、営業利益の価格調整係数は0.5となった。

呼吸困難など中等症I患者、酸素投与が必要な中等症II患者を対象集団として標準治療と比べた結果、それぞれのICERと営業利益の価格調整係数は、「1000万円/QALY以上」、0.5、「200万円/QALY未満」、1.0となった。

エムガルティは21年4月に薬価収載された。片頭痛予防剤の2剤目または3剤目の治療を行う反復性片頭痛患者を対象集団とし、類薬のプロプラノールを比較対照技術としたところ、ICER(円/QALY)区分が「1000万円/QALY以上」、営業利益の価格調整係数は0.5を示した。

片頭痛予防剤の2剤目または3剤目の治療を行う慢性片頭痛患者でプロプラノールと比較、片頭痛予防剤の3剤目の治療を中止した反復性片頭痛患者で症状緩和の治療のみを行うベストサポーティブケアと比較したところ、共にICERが「500万円/QALY以上かつ750万円/QALY未満」で、営業利益の価格調整係数は0.83となった。

片頭痛予防剤の3剤目の治療を中止した慢性片頭痛患者でベストサポーティブケアと比較した結果、ICERは「200万円/QALY以上かつ500万円/QALY未満」を示し、営業利益の価格調整係数は1.0となった。

武田薬品の短腸症候群治療剤「レベスティブ皮下注用」(テデュグルチド)は21年8月に薬価収載された。成人、小児患者で標準治療と比べた場合、それぞれのICER、営業利益の価格調整係数、有用性系加算等の価格調整係数は、成人が「1000万円/QALY以上」、0.5、0.1、小児が「750万円/QALY以上1125万円/QALY未満」、0.83、0.7を示した。

 

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