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月経前症状、女性の約4人に1人で「仕事」「家事」に支障-成育医療センターほか

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2020年11月30日 AM11:15

』の女性ヘルスケア・ビッグデータ解析中間報告

国立成育医療研究センターは11月26日、女性の健康情報サービス『ルナルナ』の「女性ヘルスケア・ビッグデータ解析」の第1回および第2回調査に参加した約1万人の女性の月経前の身体やこころの不調の程度について分析した結果を発表した。この研究は、同研究センター分子内分泌研究部の鳴海覚志室長、社会医学研究部の森崎菜穂室長、三瓶舞紀子氏らと株式会社エムティーアイの研究グループによるもの。今回の発表は、2020年1月23日から進めている研究の中間報告だ。

どのような社会的要因が、、女性の健康や妊孕性に対して影響を与えるかに関する研究は数が少なく、その詳細は解明されていない。労働時間などの社会的要因が、睡眠不足などの行動的要因に影響を与えて、十分な睡眠時間をとれないことが女性の健康や妊孕性に影響していることも考えられる。

プレコンセプションケア(Preconception Care:PCC)は、日本において「前思春期から生殖可能年齢にあるすべての人々の身体的、心理的および社会的な健康の保持および増進」とされている。

女性ヘルスケア・ビッグデータ解析の共同研究は、2019年5月から行っており、第1回調査は2020年1月23日~3月24日、第2回調査は2020年5月14日~6月13日に実施。『ルナルナ』アプリ内でアンケート調査を実施し、対象は、第1回調査および第2回調査に回答した全国の10~50代以上の女性1万606人だった。この調査により、社会的・行動的要因の女性の健康や妊娠への影響を調べ、PCCにも役立てることを目指しているとしている。


画像はリリースより

回答者の約7割、月経前に身体の不調

データ分析の結果、過去1年間のほとんど毎回の月経の1~2週間前に「身体症状(乳房の痛みやはり、腹部のはる感じ、腹痛、頭痛、関節痛、筋肉痛、身体がむくんだ感じ、体重増加、便秘のいずれか)」が「あった」「とても強くあった」と回答した人は全体の7割という結果だった。

身体症状以外の症状で頻度が高かったのが「過眠」、「疲れやすさ」、「イライラ」、「食欲増進」で、全体の5~6割に見られた。

また、全体の約4人に1人は、仕事の能率や家事に「支障あった」「とても強く支障があった」と回答しており、月経周期による影響が日常生活に及んでいる女性が少なくないことが判明した。

2021年3月まで追跡調査実施、社会的要因が女性の健康に与える影響を明らかに

今後研究グループは、同ユーザー参加型研究として2021年3月まで追跡調査を行い、社会的要因が女性の健康や妊孕性に与える影響を明らかにしていくとしている。

また、長時間労働とそれによる睡眠不足、パートナーの家事・育児を行う程度など社会的要因が、月経周期や月経前の症状などの女性の健康、また妊孕性にどのように影響するかを明らかにすることで、女性の健康を守り、健康に子どもを産み育てるために何ができるのか考える基礎資料となることが期待される、と述べている。

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